地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2018-10-18 地震の予測マップ 偏心の怖さ!!調査

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

ピンク四角はM5.0以上の地震予測する注意ポイントで、9kmマップにあります。

スロースリップ [1] 起因にも対応してピンク四角予測注意ポイントは生成されます。

以下、2018年10月18日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報10月19日(震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の三角が震源位置

 10月19日5時6分、熊本天草でM3.6、深さ10km、震度3。

 10月19日8時44分、熊本中央でM2.6、深さ10km、震度2。

 10月19日10時11分、福島浜通りでM3.1、深さ20km、震度1。

九州中央での地震が収まりません: 余震+アルファの要因があるのかどうか調べていますが分りません、分かり次第報告致します。

 

 

本日の寄り道: 偏心の怖さ!!調査

 偏心とは建物の重心(重さの中心)が剛心(剛体の中心)から離れている事を言います [偏心 - Wikipedia]  地震の時、建物は剛心を中心として重心が振り回されるように揺れ、ねじれが生じます。 偏心率が高いと、これでねじり切られてしまいます。

 2011年2月NZクライストチャーチ市で起きたNZ南部地震では、6階建てのビルが、エレベータ・階段・トイレのコア一箇所(これが剛心)のみを残して全壊しました [「ねじれ無視」で全層崩壊、ビル設計者を断罪 NZ地震 :日本経済新聞] 日本人留学生を含む115名の方々が亡くなられました。

 コアを一箇所に集中させずエレベータと階段・トイレに分離し対称に配置するなどしてバランスを取る必要があったのです。 一箇所だけ強くする、というのは悪手です。 NZは日本ほど建築基準法が厳しくなく、かつこのビルはNZの基準法も満たしていなかったので論外でした。 日本では2000年に基準法が改正され偏心率が厳しく定められています。

 それでも、Wikipediaは次の事例を挙げています:

大きな偏心が生じる構造の代表例として、日本の戸建住宅に多い平面構成が挙げられる。陽光を採り入れるために広いリビング・ダイニングを南側に配置し、北側に便所や浴室などを配置するというケースは多いが、壁の密集した北側に剛心が偏りやすくなる。その結果、地震の際には北側を軸とするように建物が振られ、壁の少ない南側が損傷しやすくなる。

戸建住宅では留意すべき点と思われます。 要するに、壁をバランス良く配置する。 地震は壁で防ぐ。

 

 

== 地震の予測マップ・ピッチ45kmマップです ===

東進西進圧力表示・45kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。 誠に申し訳ないのですが、小笠原諸島から硫黄島付近においては、現時点で正しく予測できていません。

 

=== 地震の予測マップ・ピッチ9kmマップとポイント予測です ===

圧力表示・9kmマップ東域です。  凡例は45kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。

 

圧力表示・9kmマップ中域です。 凡例は45kmマップと同じ。

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次がポイント予測・中域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。

 

圧力表示・9kmマップ西域です。  凡例は45kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。

現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 

 

=== 放出エネルギーの推移です ===

1994年1月〜2018年9月迄・25年間の地震放出エネルギー推移

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一番左は1994年。 一番右が2018年で25年目に当りますが、現時点では、2017年10月1日〜2018年9月30日の一年間・放出エネルギーです。

=== まとめです ===

ラス前のM6.5以上は2016年の鳥取(M6.6)で、ラストは2016年の福島沖(M7.4)です。

本年9月の胆振地震は [北海道胆振東部地震 - Wikipedia] によればM6.6(防災科研さんのデータではM6.2)。 また8月には硫黄島付近でかなりのM6.Xが発生しています。

2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが、2018年は確実に上昇するでしょう。 今後、海底で起きる津波を伴う海底海溝型地震と、被害が甚大となる陸地の浅い所で発生する陸地直下型地震に警戒が必要です。 またスロースリップとそれに伴う地震が太平洋沿岸で多発しています。

ピンク四角は、これら海底海溝型と陸地直下型とスロースリップ起因をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。 「地震の予測マップ」は、明日も報告致します。 よろしくお願い致します。

 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]

 地震の予測マップのデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報

・ 「放出エネルギーと黒点数の推移」は別ブログへ。 [なぜ地球磁場は逆転するのか?]

=== 以上です ===

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測