テクニカル事項
東進・西進の原理です。
まず、地震とプレートの動きについての説明は、こちらです。 [1]
移動するプレートは、西進する太平洋プレートと、伊豆半島沖のクサビ型形状に向かって北進するフィリピン海プレートの二つの海底型プレートです。 北進するフィリピン海プレートは、クサビ型形状の西側に西進圧力を生み出します。
ユーラシア・プレートと北米プレートの二つの大陸型プレートは、移動せず「頑」として居座っています。
海底型プレートの西進圧力が支配的な所では、青マークが出ます。 海底型プレートは、大陸型プレートの下に西進圧力を掛けつつ沈み込み、反作用として大陸型プレートの東進圧力を形成します。 結果、東進圧力が支配的になった場合には赤マークが出ます。
一夜にして青マーク群が赤マーク群になる、という事はよくあるのですが、これは大陸型プレートで形成された東進圧力が、西進圧力に打ち勝った時です。
大陸型プレートには、東進圧力を自分で生成するエネルギー源がありません。 あくまでも西進する海底型プレートが自分の下に潜り込む事により、反作用として東進圧力が形成されます。
海底型プレートの西進圧力成分が、すべての地震の源であると言えます。
日本における海底プレートの動きです。
まず、各海溝・トラフを示します(Wikipediaより引用)。
千島海溝 日本海溝 相模トラフ
海底プレートの動きは、中央構造線とフォッサマグナで理解できます。 [2]
日本列島は、西進する太平洋プレートと北進するフィリピン海プレートの圧力にさらされています。 中央構造線は、両海底プレートが原因で長期に渡り形成された断層線です(現在は活動していない断層も在ります)。 中央構造線の北側で太平洋プレートは、日本海溝から潜り込んで西進しており、南側でフィリピン海プレートは、南海トラフから潜り込むのとフォッサマグナの入り口から切り込んで北進しています。
結果、本州はフォッサマグナで折れます(実際、折れています)。
東進・西進の識別方式です。
東進・西進の識別には月齢を使います。 [4] 月齢は新月から満月まで(上弦月)を3分割、満月から新月まで(下弦月)を3分割、合計6分割します。 地震があれば必ずどこかの分割スロットに入ります。
あるグリッド・ポイントについて上記6スロットを準備、グリッド中心+ー230km正方の中にある地震の月齢をスロット上で”1”加算します。 地震はM3.0以上を採用しM3.0未満は無視。 M3.0でもM6.0でも同じ”1”加算効果です。 対象となる地震数が96以上となった場合のみ測定に入ります。 結果、スロットのピーク値と最小値が出ます。 最小値はゼロの場合があり、これは”1”とします。 この比率が2.5以上の場合に色を付けます。 ピーク値が新月から満月の3スロット内にあれば東進(赤)、満月から新月の3スロット内にあれば西進(青)。 これを45kmピッチまたは9kmピッチで行います。 地震は一年以内が対象で、これを過ぎると(どんなに大きくても)忘れ去られます。 即ち、ひとつのマークはマーク中心+ー230km正方かつ一年以内に起きたM3.0以上の地震96件以上の6分割月齢加算結果比率に2.5以上のアンバランスがある事を赤or青で示しています。 これに深さ120kmより浅い地震という条件が加わります。
モデルは次の通り。 月の自転と公転が地球に対して一致する事を潮汐ロックと言います。 [5] 潮汐ロックでは地球の角運動量が月に伝達されてます。 結果、地球の自転は遅くなり、月は地球との距離を伸ばしています。 地球と月は逆の関係です。 ここに太陽が加わります。 すると上弦月では月の公転に減速がかかり、下弦月では公転に加速がかかります(下図参照)。
測定は、N20°E120°からN47°E150°まで深さ120kmより浅い領域を、45kmピッチ、9kmピッチ及び3kmピッチにて測定。 OSはUbuntu、プログラムはRuby、地球儀表示はQGIS関数、日本地図は国土地理院さん提供shapeデータをQGIS表示、グラフはPython、RubyとQGIS&Pythonとのインターフェイスはすべてcsv、月・地球・太陽の相関図はinkscape、すべてGPLにて構築。 プログラム概略仕様は、 [6] 。
以上です。
[1] 気象庁 | 地震発生のしくみ
[3] フォッサマグナとは/糸魚川市
[6] プログラム仕様 (地震の評価マップ: 全体概要です) - 地震の予測マップ