地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2017-12-03 地震の予測マップ (北海道・東北・関東・鳥取・岡山・四国を除く日本全国が注意対象、特に日向灘に注意)

東進西進の圧力ポイントを識別する地震予測です。 東進西進どちらも危ないです。

マグネチュード M6.5以上の地震を予測します。

2017年12月3日まで一年間の統計解析結果を示します。 [1,2] 拡大してご覧下さい。

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マークは東に向かう圧力、マークは西に向かう圧力がある地点です。

黄土色飛行機マークは31日以前かつ一年以内にM5.5以上の地震があった地点です。

飛行機マーク周囲に星が出ている所は続いて起きる地震に注意です。 飛行機マーク周辺に星が出ていなければ、エネルギーは解放され小康状態に入っています。

昨日と比較し、ほとんど変化はありませんが、三宅島近辺で少し青マークが増えました。

北海道でも星マークが見られる所は要注意です。

東北地方では東北太平洋地震の余震が収まったようで星マークが消えました。 しかし日本海側には注意ポイントが出ています。

関東・鳥取・岡山・四国(一部)では星マークが消えていますが、その他、星マークが出ている地域は日本全国すべて要注意です。

12月2日、霧島連山・新焼岳で火山性地震が一日150回を超えて気象庁が警戒を呼びかけました。 九州は全面的に赤マークが出ており九州南部・新焼岳周辺と日向灘は特に注意が必要と思われます(詳細後述)。

東海/東南海/南海(南海トラフ)は日向灘も含めて長期に渡り要注意です(詳細後述)。

星マークはM6.5以上の地震を起こす可能性のある注意ポイントを示します。 あくまでも可能性で注意喚起が目的です。 M6.5以上の地震は年に一度起こすか起こさないか、の頻度です。

日本の地震には海底海溝型と陸地直下型があります。 海底海溝型は星マークが沢山現れてからドーンと来ます。 が、陸地直下型は星マークが一つでもあるといつでもドーンと来る可能性があります。

過去の巨大地震マップは大変役立ちます(これは財産です)

以下はWikipediaより引用した過去の巨大地震マップ(M7.0以上)です。 [3]

日本の主な地震の震央。赤:M 7以上青:死者有り紫:最大震度6以上。

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海底で星マークが出ていても過去マークが出ていない所は、まず大きな地震は起こりません。 陸地で星マークが出ていて過去マークがなくても、隠れ断層があれば地震を起こす可能性があります。 陸地星マークと過去マークが重なっている所は十分注意する必要があります。今回は特にコレです。

2017年・地震の放出エネルギーはこの24年間で過去最低

過去24年間(太陽サイクル二周期分+に相当)の地震放出エネルギー推移です。 [4]  太陽活動周期のサイクル23とサイクル24の開始時期を示してあります。 [5]

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一番右側の棒グラフは2016年12月1日〜2017年11月30日までの一年で、この24年間で最低となりました。 問題は、この低レベルがいつ上昇に転ずるか、です。

次のM6.5以上クラスはいつ頃来るのだろうか?

ラス前のM6.5以上は2016年10月21日の鳥取県中部地震(M6.6)で、ラストは2016年11月22日の福島県沖(M7.4、東北地方太平洋沖地震の余震)でした。 この一年M6.5以上は起きていません。 放出エネルギーはこの1年間最低のレベルでしたので、今後1〜2年の内には上昇に転じM6.5以上クラスが来るものと思われます。

前回の南海トラフでの地震連鎖

ここで前回(75年前)の南海トラフでの一連の地震連鎖をまとめておきます。 それはフィリピン海プレートによる圧力が原因で第二次世界大戦中に起きていまして:

日付 マグネチュード 深さ(km) 場所又は地震名称 地震備考
1941-11-19 7.2 不明 日向灘(宮崎県大分県沖) 海底海溝型
1943-09-10 7.2 0 鳥取地震

深さ1km未満

陸地直下型

1944-12-07 7.9 40 昭和東南海地震三重県沖)

サイクル18が

1944年2月に開始

海底海溝型

1945-01-13 6.8 11 三河地震三重県 陸地直下型
1946-12-21 8 24 昭和南海地震和歌山県沖) 海底海溝型

日向灘での地震(M7.2)に始まっています。 現在、霧島連山・新焼岳の火山性地震急増で九州南部が不安定である事は明確で日向灘が心配です(過去地震マップで日向灘を見て頂けると色濃く集中的に過去マークが出ている事が分かります)。 上記リストに挙がっている場所は、既に地震を起こしてエネルギーを解放した鳥取を除き、すべて星マークの海の中にあります。 これは、いつどこでM6.5以上が起きてもおかしくありません。 また前回の南海トラフ地震連鎖では鳥取地震(M7.2)のあと1年3ヶ月で昭和東南海地震三重県沖、M7.9)が起きており、2016年10月21日の鳥取県中部地震(M6.6)からこの12月で丁度1年2ヶ月になります。 このように、日向灘及び三重県沖や和歌山県沖、と一連の南海トラフでの地震連鎖発生が心配です。 2017年は放出エネルギーが過去最低と申しましても(一年間最低状態が続いた訳で)、谷の次は山が来るしかなく今後は長期に渡る注意が必要と思われます。

 

明日も報告致します。 (よろしくお願い致します)

測定は、N20°E120°からN47°E150°まで深さ120kmより浅い領域を45km正方グリッド・ピッチにてグリッド・メッシュ上をスキャンし測定しています。 日本を取り巻くプレートの動きはこちら。 [8] プログラムはRubyで書かれており、地球儀表示はQGIS、グラフはPythonを使っています。 プログラム概略仕様はこちら。 [9]

屋久島・種子島周辺は過去7300年間大地震を起こした事のない領域で、見やすくする為マークを外しています。

以上です。

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています[1]。 このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、結果について何ら責任を負うものではありません。

引用: [1] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網  [2] 気象庁|震源データ

[3] 地震の年表 (日本) - Wikipedia

[4] 地震の予測マップ 2017-11-30まで24年間の地震放出エネルギーの推移 - 地震の予測マップ

[5] List of solar cycles - Wikipedia

[8] 地震あれこれ (日本を構成するプレート群構造) - 地震の予測マップ

[9] プログラム仕様 (地震の評価マップ: 全体概要です) - 地震の予測マップ