2020-07-02 地震の予測マップとヒストグラム 3日の地震列島は、福島沖でM4.7, 震度3! 解説:房総半島南東沖M5.X群の震度を考察、簡単に! ⬅ 追記あり
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⚫ 防災科研さんから午前0時に2日前の詳細データが公開され、もって1年分のデータ解析を行なっています、題名先頭にある日付が解析データ1年分の最終日です
各領域のデータは排他的にして重複を排除しており、西域が南海トラフ監視領域を100%包含するので最も優先度が高く、順に以下の如くです
⚫ 西域:西域長方形そのものであり、フィリピン海プレートの影響領域
⚫ 中域:中域長方形から西域を除く、日本海溝から太平洋プレートの影響領域
⚫ 東域:東域長方形から中域を除く、千島海溝から太平洋プレートの影響領域
= 最新地震情報7月3日(M3.0以上かつ震度1以上)です =
Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上黒枠緑印 ⚫ が震源位置
⚫ 3日11時36分、長野中部でM3.9、深さはごく浅く、震度2 西域*1
⚫ 3日12時21分、長野中部でM3.1、深さはごく浅く、震度1 西域*1
⚫ 3日14時13分、福島沖でM4.7、深さ50km、震度3 中域
⚫ 3日21時44分、栃木北部でM3.6、深さ10km、震度2 中域
⚫ 3日22時33分、千葉南東沖でM3.7、深さ70km、震度1 西域
* 3日、福島沖でM4.7が来ました、長野中部*1は、全く同じ場所での発震です
そうしたら紛らわしくも、本日22時33分に千葉南東沖でM3.7震度1が発生、これは西域で、房総半島南東沖の中域での発震よりかなり千葉に近いです、M3.7で震度1ですか、う〜む、これは今日の解説で取り上げておりません(解説:追記に示します)
* M5.0以上発震情報!
7月2日に北海道東方沖で発生した速報値M4.8は、確定値でM5.7でした
[:"20200702", 43.62, 147.67, 11, 5.7, :V, :"E OFF HOKKAIDO K", 10.3]
これは昨日2020-07-01データで示した:
東域では89%の確率で7.10迄に発震する
に該当し、本日、東域の度数分布はリセットされ、下記の発震予測確率も更新されています!
* 2日現在、M5.0以上発震予測確率は以下の通り:
東域では89%の確率で8.11迄に発震する ⬅ 本日更新!
中域では76%の確率で7.20迄に発震する
西域では68%の確率で7.15迄に発震する
南関では71%の確率で8.24迄に発震する
M6.0以上発震予測確率については:
東中西_全域で93%の確率で10.3迄に発震する
緑文字は標本化数が充分、グレー文字は標本化数50未満で精度に少し欠ける
解説:房総半島南東沖M5.X群の震度を考察、簡単に!
* 本日、簡単にまとめたい事は:
2020年6月29日、房総半島南東沖M5.7・深さ40kmは、震度1未満であった
1984年房総半島南東沖M6.6・深さ13kmは、千葉・館山で震度4であった
⬆ 両者の関係から、震度1未満が妥当なのか?を簡単に考察するものである
* ひとつの方法は、M値の変化に震度がどう対応するのか?を考察する事である
即ち、M6.6で館山で震度4であれば、M5.7の時には館山で震度Xとなる、Xを求める
ここで震度とは加速度なのだけれども、 [気象庁震度階級 - Wikipedia] を調べると結構難しく、震度を0.3秒間継続した「揺れの大きさ」で表しており、これが加速度に相当する
これがM6.6の時に4であったのである、それではM5.7では?となる、Mはエネルギーを表しており、M6とM5では約32倍のエネルギー差がある、従って、エネルギー比がM5.7 vs M6.6 ➡ 1/28になった場合の震度は?に置き換えられる
ここで断層破壊に要した時間は両者同じで0.3秒とすれば、エネルギーが1/28になれば発生する地震波の加速度も1/28になるから、期待される震度は 4/28=0.14 即ち震度0.14となる!
本当かな?まぁ計算は間違っていないと思うけど、考え方が正しいか?である
* もうひとつの方法は、距離に関して他の発震事例と比較する方法である
●印の発震源から千葉館山(房総半島南端)までは約200km弱と言われるが、Google Earthで調べたら175kmと出た
一方、私が住んでいる東京多摩地区は東京都の中央辺りで、茨城南部で発生するM5.Xクラスの地震(青マークが出ている)でよく揺れるが、これがいつも震度1である、距離にして約50km程度である(多摩地区が震度2で揺れるのは、東京湾・千葉境界でM5.Xが発生した時、これも青マークが出ています)
地震波はエネルギー波の伝搬なので、距離の2乗に反比例して減衰する(これは、電磁波であれ重力波であれ音波であれ、すべて同じ)従って、距離50kmと175kmで発生した同じ大きさのM5.Xを考えた時、距離50kmでは震度1で伝わる私の経験則があり、距離175kmでは伝搬エネルギーは (50/175)**2=0.078 となり、距離50kmでの震度1は距離175kmでは減衰して震度0.078となる(これも断層破壊は同じ0.3秒を仮定して)
* ふたつの計算結果をまとめると、前者では震度0.14であり、後者では震度0.078であり、後者を四捨五入すると震度0.1となり、まぁ、両者結果は同じ程度と言える
従って、結論として、6月末に房総半島南東沖で多発した(している)M5.Xの震度が感知出来ないのは妥当である、となります(スロースリップであるとは言えない)
追記:2020/07/04 00:51
3日千葉南東沖でM3.7、深さ70km、震度1が発生しました、M3.7はM5.7に比べ2少ないので、エネルギーは32x32=約1000分の1となります、距離が近いとは言え、それで震度1とは! 上記考察はどこか変です、もう少し考えます
そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と
= 2020-07-02データによる、地震の予測マップと発震予測確率 =
[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照
赤マークは東進Days発震で東進ポイント、青マークは西進Days発震で西進ポイント
東進Daysとは新月から満月前日まで、西進Daysとは満月から新月前日までの日々
白枠オレンジがM5.0以上の地震を予測する注意ポイントで、6kmマップにあります
上記⬆は1年分データ分析による予測で、下記⬇は4年分データ分析による予測です
発震予測確率は、M6.0以上が36kmマップ、M5.0以上は6kmマップにあります
= 地震の予測マップ・36kmマップとM6.0以上発震分析 =
東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです ⬇
ピンクの小さな●マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4
M6.0以上地震発生の分析:
● 4年東中西_全域M6.0以上発震予測確率と度数分布です ⬇
68%を含む確率は93%で、それは2020.10.3まで続きます
最大発震は2016/11/22福島沖でM7.4、最長間隔は2017/09/21三陸沖M6.3の267日、その一つ前は2020/04/20宮城沖M6.4の234日、とすべて中域での発震でした
● 4年東中西_全域M6.0以上発震履歴と西進Days発震比率 ⬇
● 4年南海トラフM4.8以上かつ<500kmと東中西M6.0以上発震の関係 ⬇
各日過去365日総和を取ったグラフ、上記グラフとE/M/Wの発震日は一致
総和を取ると周期性が現れますが、周期は総和期間を変えると変化しますので、上記グラフはあくまでも参考グラフです
● 4年東域M6.0以上発震履歴と西進Days発震の関係 ⬇
最長空白期間は682日で、胆振M6.7です
● 4年西域M6.0以上発震と木星衝合期間の関係 ⬇
[天象 - 国立天文台暦計算室] さんより衝合日付を決定しています
現在は、以下に示す衝の期間内に入っています
[:"2020/05/26", :NA, :衝の前半部_49] ⬅ 衝の前半49日間で、開始日
[:"2020/07/14", :"16:58", :衝の日] ⬅ 衝の日(16:58は、日本標準時表示)
[:"2020/09/01", :NA, :衝の後半部_49] ⬅ 衝の後半49日間で、終了日
木星衝合の説明は一番下にあります
= 地震の予測マップ・6kmマップとポイント予測とM5.0以上発震予測確率 =
東進西進ポイント表示・ピッチ6km東域です ⬇ 凡例は36kmマップと同じ
次がポイント予測・東域 ⬇ 白枠オレンジ がM5.0以上の発生予測注意ポイントです
根室沖M7.8〜8.5の確率80%程度 [北海道地方の地震活動の特徴 | 地震本部] 2020年1月1日算定基準日の30年間確率、以下同様
⚫ 1年東域_発震履歴M4.8以上 ⬇
⚫ 4年東域_発震予測確率と度数分布M5.0以上 ⬇
68%を含む確率は89%で、それは2020.8.11まで続きます
東進西進ポイント表示・ピッチ6km中域です ⬇ 凡例は36kmマップと同じ
次がポイント予測・中域 ⬇ 白枠オレンジ がM5.0以上の発生予測注意ポイントです
青森東方沖及び岩手沖北部M7.0〜7.5の確率90%程度以上 、宮城沖M7.0〜M7.5の確率90%程度、福島沖M7.0〜M7.5の確率50%程度、茨城沖M7.0〜M7.5の確率80%程度 [東北地方の地震活動の特徴 | 地震本部]
⚫ 1年中域_発震履歴M4.8以上 ⬇
⚫ 4年中域_発震予測確率と度数分布M5.0以上 ⬇
68%を含む確率は76%で、それは2020.7.20まで続きます
東進西進ポイント表示・ピッチ6km西域です ⬇ 凡例は36kmマップと同じ
次がポイント予測・西域 ⬇ 白枠オレンジ がM5.0以上の発生予測注意ポイントです
茨城沖M7.0〜M7.5の確率80%程度、相模トラフ南関東直下地震M6.7〜7.3の確率70%程度、南海トラフM8〜M9クラスの確率70%〜80%、日向灘M7.1前後の確率70〜80% [関東地方の地震活動の特徴 | 地震本部] と[九州・沖縄地方の地震活動の特徴 | 地震本部]
ピンクの小さな●マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4
⚫ 1年西域_発震履歴M4.8以上 ⬇
4月〜6月にかけて、長野中部と岐阜飛騨で群発地震が発生
⚫ 4年西域_発震予測確率と度数分布M5.0以上 ⬇
68%を含む確率は68%で、それは2020.7.15まで続きます
● 4年南関東_発震予測確率と度数分布M5.0以上 ⬇
南関東は、地震本部さん2020/01/01資料で、相模トラフ南関東直下地震M6.7〜7.3の確率70%、と予測されている領域です
68%を含む確率は71%で、それは2020.8.24まで続きます
木星の衝合の説明:
木星の衝と合とは、国立天文台さん [暦Wiki/惑星/合と衝 - 国立天文台暦計算室] より、衝は外惑星についてのみ起こる現象で、太陽・地球・外惑星がその順に直線に並ぶ状態です
木星は約12年で太陽を公転しており、地球は1年で公転、衝は約1年に1回出現、正反対の合も約1年に1回出現、衝と合をあわせて2回/約1年出現で、衝の地球と木星の距離は約5.0au、合では約7.0au(auは太陽と地球の距離)となります
国立天文台の暦計算室さんのサイト [天象 - 国立天文台暦計算室] から木星の衝合日付を求め、48日/49日/50日の前半部と後半部を足した期間(約100日)内に西域_時系列内でM6.0以上発震があったかどうか?を調べています
= まとめです =
* 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は増加、2019年も増加で、2020年は5月末時点では増加傾向にあります
[2020-05 地震の予測マップ ここ27年間の北西太平洋地域・地震放出エネルギー推移を測定する! - 地震の予測マップとヒストグラム]
* ここで白枠オレンジは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています
* 発震予測ではヒストグラムを用いて、将来の発震を%予測しています
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました
・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]
・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]
・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら [地殻変動情報] javaがインストールされている必要があります
・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]
= 以上です =
謝辞: 本予測は「気象庁・文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。
免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。
引用:
[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート深部には応力歪が伝搬され、これが原因で深部のスラブ内領域で通常の地震が発生します。
[3] 気象庁|震源データ
[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測