地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-05-23 地震の予測マップ 南海トラフは地震空白域なのか?今日の地震解説

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= 最新地震情報月24日(M3.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上震源位置

 5月24日04時19分、岐阜美濃中西部でM3.0、深さ10km、震度1

 5月24日12時40分、埼玉北部でM4.2、深さ110km、震度3。スラブ内地震

 5月24日04時19分、奈良でM3.8、深さ60km、震度1フィリピン海プレートスラブ内地震

 

 

今日の地震解説: 南海トラフ地震空白域なのか?

 過去の南海トラフ巨大地震では前震が見られなかった、という事実があり、果たして、南海トラフ領域は地震空白地帯なのか?という疑問が湧いて来ます。

ここで、西暦400年頃から現在までの日本における大地震を網羅している Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] より南海トラフ周辺を部分拡大すれば:

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過去に起きた日本の主な地震の震央。赤:M7以上、それ以外の地震青:死者有り紫:最大震度6以上

紫と青が分かりにくいですが、紫は鳥取県西部、兵庫県淡路島中央、山梨県中央、伊豆七島・新島周辺で見られます。

Wiki [地震空白域 - Wikipedia] より:

地震空白域は、かつて地震活動があったにもかかわらず、長期間に渡って地震震源がない、またはこれからもしばらくは起こらないであろうと予想される地域のこと。 

ですが、過去1600年に渡って、巨大地震が発生した事のない領域とすれば、高知沖(室戸岬沖を除く)から香川・愛媛(西域島しょ部除く)、兵庫西部・岡山・広島(西域島しょ部除く)・島根中央 地震空白域となります。

尚、上記Wikiでは高知県南海トラフ地震空白域としている。

 

 従って、高知室戸岬沖から静岡御前崎沖にかけての南海トラフは過去1600年を振り返れば何回も巨大地震を起こしている地域と言えます。

問題は、南海トラフの巨大地震が程よい前震を起こさない(事例がない)点にあります。 1854年12月23日の安政東海地震M8.4の32時間後に発生した1854年12月24日の安政南海地震M8.4の関連は、前震とは言わず半割れと称しています。 現在、南海トラフ評価検討会は、この半割れ現象が発生したら臨時会議を開く事になっています。 しかし、1707年の宝永地震のように全割れの場合には、評価検討会としては打つ手がないと思います。

要するに3.11では、本震の2日と3時間前にM7.3が約50km離れた場所で発生し、30cm程度の津波が押し寄せたのですが、このような前震の事例がないのです。

 

 しかし、南海トラフ室戸岬沖から御前崎沖は地震空白地域ではないので、巨大地震が発生する前にM3.X程度の小規模地震が多発すると考えられ、本地震の予測マップでは、それを救急マークとして常時追っています。

本日提示している、2019-05-23の6kmピッチ青マークマップ西域は:

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2019-05-23の6kmピッチ救急マークマップ西域は:

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 和歌山と三重県境南東沖に出ている赤い救急マークは、日付2018_08_29  M3.3  N33.45  E136.17 深さ30km  の地震です。

 紀伊水道南側に出ている赤い救急マークは、日付2019_02_11  M3.8  N33.58  E134.45 深さ33km  の地震です。 

  30kmや33kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。 この深さが20km〜25kmとなるとプレート境界ですので少々危険となります。

 

 現在は全体的に見て南海トラフ、関西、東北、は安定しているように思えます。

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました。

 

 

 

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 以下、2019-05-23迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

 和歌山と三重県境南東沖に出ている赤い救急マークは、日付2018_08_29  M3.3  N33.45  E136.17 深さ30km  の地震です。

 紀伊水道南側に出ている赤い救急マークは、日付2019_02_11  M3.8  N33.58  E134.45 深さ33km  の地震です。 

  30kmや33kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。 この深さが20km〜25kmとなるとプレート境界ですので少々危険となります。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-04 ここ26年間の地震放出エネルギーの推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。

 ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室