2019-01-30 地震の予測マップ 地震の種別と地震の深さに着目する!今日の寄り道
赤マークは東進圧力、青マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。
救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震、救急マークが通常のM5.0以上地震を予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。
以下、2019年1月30日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]
= その前に最新地震情報1月31日(M2.0以上、震度1以上)です =
Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、緑の星が震源位置
★ 1月31日03時45分、秋田内陸北部でM2.7、深さ10km、震度1。
★ 1月31日06時04分、島根西部でM3.2、深さ20km、震度1。
★ 1月31日11時40分、鳥取中部でM2.6、深さ10km、震度1。
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* 先日、摩訶不思議なドール・ハウス物語とか素敵な音楽とかのブログを操る「ひつじ(id:nyanteicafe)さん」から寄せられたコメントで、自分は発生した地震の深さに着目している、との事で、おぉ〜それそれ、それ一度説明しておいた方が良さそう、と思いましたので今日の寄り道は、地震の種別と地震の深さについて、です。
* Wiki [地震 - Wikipedia] からの引用で、右(東)から左(西)に沈み込む太平洋プレートがあって、中央上部にあるのが日本、その左が日本海、と思って頂いて:
・ 海洋プレート内地震
の三種類となります。 日本列島は大陸か?と思われるかもしれませんが、西日本はユーラシアプレート、東日本は北アメリカプレートと、端っこではありますが大陸プレート上にしがみ付いています(大陸プレートです!)。 中間の静岡から糸魚川にかけて形成されているのがフォッサマグナです。
* まず重要なのは日本列島を構成する大陸地殻の厚さで30kmくらい、海洋地殻の厚さは6kmくらいです。[地殻 - Wikipedia]
* 陸地直下で起きる活断層型の地震は大陸地殻の割と浅い所、通常10km前後で起き:
・ 2018大阪北部地震M6.1は、深さ13km
・ 2018島根西部地震M6.1は、深さ12km
・ 2016熊本地震M7.3は、 深さ12km
・ 2013淡路島地震M6.3は、 深さ15km
・ 2004新潟中越地震M6.8は、深さ13km
・ 1995兵庫南部地震M7.3は、深さ16km
以上の平均を取ると、12.8kmです。 深さが0kmとか「ごく浅く」と言う場合がありますが、それは10km未満という事かつ速報値の場合で、1日経って確定値になれば上記のように8kmとかになります。
例外が胆振でして、私はこれを大陸プレート内地震ではないと思っていましたが、Wikiによれば大陸プレート内地震で:
・ 2018胆振東部地震M6.7は、深さ37km [北海道胆振東部地震 - Wikipedia]* 一方、現在、福島沿岸部で多発している深さ30-40km程度の地震は、沈み込んだ海洋プレート内で起きている地震と考えられます。 これがそれほど大きな地震にならないのは、日本海溝でスルースリップまたはアフタースリップを起こして海洋プレートが静かに西に移動し、福島沿岸部に圧力を掛け、これが原因で発生する地震だからです。 いきなり一気に圧力が掛かる訳ではないので、大きな破壊に至らないと考えられます。 尚、この項は私見です。
* プレート境界で発生する地震は一番大きくなります。
・ 2011東北地方太平洋沖地震M9.1は、深さ24km
参考の為、本日2019-01-30救急マーク中域マップに、3.11の震央位置(★マーク)を示します:
3.11は日本海溝からこの程度離れていて、深さ24kmで発生したプレート境界型地震という事です。 ここで深さは勿論海面からの深さです。
そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。
= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =
東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。
南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。
= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。 凡例は36kmマップと同じ。
次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想され、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想されています。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。
相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震・関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。
次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 房総半島南とその沖と相模トラフの間の赤い救急マークは要注意です、関東大地震・関東大震災の再来ではありませんが、M6.7〜7.3の発生確率が70%と予想されています。[海溝で起こる地震 | 地震本部]
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。 凡例は36kmマップと同じ。
南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。
次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベルですが、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意です。[海溝で起こる地震 | 地震本部]
= まとめです =
* 2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は上昇しました [2018-12 ここ25年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。
* 2019年は、2018年と同等かそれ以上の地震エネルギーが放出されると思われます。
* ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]
・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]
・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら。 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。
・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ。 [2018-12 太陽黒点数の推移を追う!直近48ヶ月グラフ表示 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]
= 以上です =
謝辞: 本予測は「気象庁・文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。
免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。
引用:
[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。
[3] 気象庁|震源データ
[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測