地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-01-26 地震の予測マップ 断層型地震における地震発生確率というものをどう解釈すれば良いのだ?今日の寄り道

救急マーク中域の地図が誤っていたので、アップデート致しました。

 

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年1月26日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報1月27日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 1月27日12時43分、宮古島近海でM4.6、深さ50km、震度1

 1月27日14時21分、宮城沖でM3.9、深さ60km、震度2。

 1月27日16時27分、栃木南部でM3.1、深さ10km、震度1

 1月27日21時20分、宮古島近海でM4.5、深さ40km、震度1

 1月27日22時55分、長野南部でM2.3、深さ10km、震度1

 1月27日23時01分、千葉北西部でM3.2、深さ70km、震度1

 

今日の寄り道: 断層型地震における地震発生確率というものをどう解釈すれば良いのだ?

 今日の寄り道は、地震本部さんが発表している地震発生確率のなかで特に断層型地震に関する件についてです。 私は東京・多摩地区に住んでおりますので、例えば関東地方における断層帯を取り上げて、本日は話を進めさせて頂きたく、よろしくお願い致します。

 関東地方で検索 [関東地方の地震活動の特徴 | 地震本部] すると、関東地方には24個の活断層があり細かくは32個に分類され、2018年1月1日を算定基準日として今後30年以内に発生するであろう各断層の予想されるMと発生確率が、以下の如く挙がります:

内陸の活断層で発生する地震
関谷断層 7.5程度 ほぼ0%
内ノ籠断層 6.6程度 不明
片品川左岸断層 6.7程度 0.4%~0.6%以上
大久保断層 7.0程度以上 0.6%
太田断層 6.9程度 不明
長野盆地西縁断層帯
(信濃川断層帯)
飯山−千曲区間 7.4~7.8程度 ほぼ0%
麻績区間 6.8程度 不明
深谷断層帯・綾瀬川断層
(関東平野北西縁断層帯・
元荒川断層帯)
深谷断層帯 7.9程度 ほぼ0%~0.1%
綾瀬川断層(鴻巣−伊奈区間 7.0程度 ほぼ0%
綾瀬川断層(伊奈−川口区間 7.0程度 不明
越生断層 6.7程度 不明
立川断層帯 7.4程度 ほぼ0.5%~2%
鴨川低地断層帯 7.2程度以上 不明
三浦半島断層群 主部 (衣笠・北武断層帯 6.7程度
もしくはそれ以上
ほぼ0%~3%
主部 (武山断層帯 6.6程度
もしくはそれ以上
6%~11%
南部 6.1程度
もしくはそれ以上
不明
伊勢原断層 7.0程度 ほぼ0%~0.003%
塩沢断層帯・
平山−松田北断層帯・
国府津−松田断層帯
(神縄・国府津−松田断層帯)
塩沢断層帯 6.8程度以上 4%以下
平山−松田北断層帯 6.8程度 0.09%~0.6%
国府津−松田断層帯 相模トラフで発生する海溝型地震と同時に活動すると推定
曽根丘陵断層帯 7.3程度 1%
富士川河口断層帯 ケースa 8.0程度 10%~18%
ケースb 8.0程度 2%~11%
もしくはそれ以下
身延断層 7.0程度 不明
北伊豆断層帯 7.3程度 ほぼ0%
伊東沖断層 6.7程度 不明
稲取断層帯 7.0程度 不明
石廊崎断層 6.9~7.0程度 不明
糸魚川−静岡構造線断層帯 北部(小谷−明科)区間 7.7程度 0.008%~16%
中北部(明科−諏訪湖南方)区間 7.6程度 13%~30%
中南部諏訪湖北方−下蔦木)区間 7.4程度 0.8%~8%
南部(白州−富士見山)区間 7.6程度 ほぼ0%~0.1%

私の住んでいる多摩地区には立川断層帯という有名な活断層がありまして、それをピックアップすると:

立川断層帯 7.4程度 ほぼ0.5%~2%

なのです。

 ここで、立川断層帯について詳細をリストすると:

断層帯の過去・将来の活動
<過去の活動>
 立川断層帯の平均的な上下方向のずれの速度は、0.2−0.3m/千年程度と推定されます。本断層帯の最新活動時期は約2万年前以後、約1万3千年前以前で、平均活動間隔は1万−1万5千年程度であった可能性があります。
<将来の活動>
 立川断層帯では、将来マグニチュード7.4程度の地震が発生すると推定され、その際に北東側が相対的に2−3m程度高まる撓(たわ)みや段差が生じる可能性があります。本断層帯は、今後30年の間に地震が発生する可能性が、 0.5%以上ー2%になります。

陸地直下型ですから、恐らく深さは10km近辺で、ここでM7.4という強烈な地震が発生すれば震度7にはなるでしょう。 震度は7が最大ですので、それより大きくはなりませんけどね。

しかし、今から約16,500年前に起きた地震で、今後30年以内に起きる発生確率が0.5〜2%とは、まず起きないと言っているのに等しい、と思ってしまいます。

 そして、ここで注意書として以下の記述が出てきます:

地震発生確率の留意点

活断層で起きる地震は、発生間隔が数千年程度と長いため、30年程度の間の地震発生確率値は大きな値とはなりません。例えば、兵庫県南部地震の発生直前の確率値を求めてみると0.02〜8%でした。地震発生確率値が小さいように見えても、決して地震が発生しないことを意味してはいません。

であると。

 一体、この0.ナニガシという数字と、我々はどう向き合えば良いのだ?が本日の課題です。

結局は、そこに活断層がある限り歪が溜まり極に達すればいつでも地震は発生し得る、と解釈するしかありません、数字は無視です、見てはイケマセン。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 根室沖はM8が確度80%で予想されています。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

昨日より又もう少し相模トラフが見たいので南にシフトさせました。

f:id:yoshihide-sugiura:20190128001151p:plain

相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 相模トラフ上の赤い救急マークは注意です、関東大地震関東大震災の再来ではありませんが、M7が確度70%で予想されています。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

f:id:yoshihide-sugiura:20190128001223p:plain

南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

f:id:yoshihide-sugiura:20190128001239p:plain

救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベルですが、日向灘は要注意です。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は上昇しました [2018-12 ここ25年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年は、2018年と同等かそれ以上の地震エネルギーが放出されると思われます。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [2018-12 太陽黒点数の推移を追う!直近48ヶ月グラフ表示 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]  

 

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室