2018-10-15 地震の予測マップ マグネチュードと震度についてもう一度!説明
赤マークは東進圧力、青マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。
ピンク四角はM5.0以上の地震を予測する注意ポイントで、9kmマップにあります。
スロースリップ [1] にも対応してピンク四角の予測注意ポイントは生成されます。
以下、2018年10月15日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]
= その前に最新地震情報10月16日(震度1以上)です =
Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、緑の三角が震源位置
▲ 10月15日21時53分、茨木北部でM3.2、深さ60km、震度1。 昨日の報告忘れ
▲ 10月15日23時33分、栃木北部でM2.0、深さ10km、震度1。 昨日の報告忘れ
▲ 10月16日3時52分、岩手沿岸北部でM3.4、深さ60km、震度1。
▲ 10月16日8時34分、宮城沖でM4.0、深さ60km、震度2。
▲ 10月16日12時12分、熊本天草でM2.4、深さ10km、震度1。
▲ 10月16日14時25分、宮城沖でM4.1、深さ40km、震度1。
▲ 10月16日17時43分、長野北部でM2.0、深さはごく浅く、震度1。
▲ 10月16日22時26分、京都南部でM2.7、深さ10km、震度1。
深さ60km: 東北太平洋沿岸部では深さ60kmで地震が多発しており、同じ構造によるものと考えられます。 スロースリップによって圧迫されたプレート深部で起こしているものと思われます。
マグネチュードと震度についてもう一度!説明:
* マグネチュードは地震によって解放されたエネルギー量の大きさで、震度は地表における加速度で揺れの強さを表現しています。 ここまでは特に問題ないかと思います。
* ここに来てスロースリップです。 スロースリップもエネルギーを解放しており、その大きさはやはりマグネチュードで表示されます。
* フェラーリがあったとして、エンジン超弩級全開でスタートさせたら1秒でボディが破壊されてしまい進んだ距離は30mであった(この時のガソリン消費量をMとする)。 同じガソリン消費量Mにて、ゆっくりスタートさせたら10秒かかって150m進む事ができた。 前者が通常の地震で後者がスロースリップ、どちらもマグネチュード(この場合はガソリン消費量で、これがエネルギー量)は同じM。
* 両者の違いは継続時間で区別されます。 色々場所に応じて(三陸沖とか房総半島沖とか、特に深さで)特徴あるスロースリップが存在しているようですが、通常地震に比べ震度(加速度)は極めて軽微なものとなります。
=== 地震の予測マップ・ピッチ45kmマップです ===
東進西進圧力表示・45kmマップです。
南西諸島・伊豆諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。 誠に申し訳ないのですが、小笠原諸島から硫黄島付近においては、現時点で正しく予測できていません。
=== 地震の予測マップ・ピッチ9kmマップとポイント予測です ===
圧力表示・9kmマップ東域です。 凡例は45kmマップと同じ。
次がポイント予測・東域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。
圧力表示・9kmマップ中域です。 凡例は45kmマップと同じ。
次がポイント予測・中域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。
圧力表示・9kmマップ西域です。 凡例は45kmマップと同じ。
南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。
現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。
次がポイント予測・西域 ピンク四角がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。
=== 放出エネルギーの推移です ===
1994年1月〜2018年9月迄・25年間の地震放出エネルギー推移
一番左は1994年。 一番右が2018年で25年目に当りますが、現時点では、2017年10月1日〜2018年9月30日の一年間・放出エネルギーです。
=== まとめです ===
ラス前のM6.5以上は2016年の鳥取(M6.6)で、ラストは2016年の福島沖(M7.4)です。
本年9月の胆振地震は [北海道胆振東部地震 - Wikipedia] によればM6.6(防災科研さんのデータではM6.2)。 また8月には硫黄島付近でかなりのM6.Xが発生しています。
2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが、2018年は確実に上昇するでしょう。 今後、海底で起きる津波を伴う海底海溝型地震と、被害が甚大となる陸地の浅い所で発生する陸地直下型地震に警戒が必要です。 またスロースリップとそれに伴う地震が太平洋沿岸で多発しています。
ピンク四角は、これら海底海溝型と陸地直下型とスロースリップをピンポイントで予測しています。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。 地震の予測マップは、明日も報告致します。 よろしくお願い致します。
・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]
・ 地震の予測マップのデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]
・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら。 最新の地殻変動情報
・ 「放出エネルギーと黒点数の推移」は別ブログへ。 [なぜ地球磁場は逆転するのか?]
=== 以上です ===
謝辞: 本予測は「気象庁・文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。
免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。
引用:
[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震もスロースリップに含めています。
[3] 気象庁|震源データ
[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測