2019-06-13 地震の予測マップ 2018年6月18日発生の大阪北部地震は予測できていたか?今日の地震解説
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・ 記事のアップは毎週、月曜・火曜・木曜・土曜の午前零時半頃になります。
・ 防災科研さんから午前零時に2日前の詳細データが公開され、もって1年分のデータ解析を行ないます、題名先頭にある日付が解析データ1年分の最終日です。
= 最新地震情報6月14日(M3.0以上、震度1以上)です =
Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上★が震源位置
★ 6月14日21時34分、十勝南部でM3.6、深さ50km、震度1。
★ 6月14日23時33分、茨城沖でM3.5、深さ50km、震度1。
今日の地震解説: 2018年6月18日発生の大阪北部地震は予測できていたか?
* 本日は、昨年6月18日に発生した大阪北部地震は予測できていたか?を検証します。
結論を先に述べれば「予測出来ていた!」なのですが、地震発生ヶ所に隣接する形で救急マークが少なくとも2年に渡って出ており、何年にも渡って注意力をどう維持するのか?という問題を提起しています。
* Wiki [大阪府北部地震 - Wikipedia] より
大阪府北部地震は、2018年6月18日7時58分ごろ、大阪府北部を震源として発生した地震。 地震の規模はM6.1で、震源の深さは13km。最大震度6弱を大阪府・大阪市北区・高槻市・牧方市・茨木市・箕面市の5市区で観測した。
と、典型的な陸地直下型の断層によるユーラシア・プレート地殻内地震でした。
* ★マークが震源で、地震発生の1週間前の6月11日に予測出来ていたかを検証しますと:
2018-06-11 赤青マークマップ6km西域は、
であり、
2018-06-11 救急マークマップ6km西域は、
このように、赤い救急マークに隣接する形で予測されていました。
では、その1年前ではどうか?というと、
2017-06-11 救急マークマップ6km西域は、
やはり赤い救急マークに隣接する形で予測されています。
さらに、その1年前はどうか?というと、
2016-06-11 救急マークマップ6km西域では、
と、やはり赤い救急マークに隣接する形で予測されています。 2016年6月11日というと、熊本地震発生の2016年4月14日と16日の約2ヶ月後であり、熊本から大分に掛けて救急マークが密集しています。
* 長期に渡り赤い救急マークが出続ける事は有り得て、どのようにして注意を喚起し続けるのか?が課題となります。
実際、1年経った現在でも大阪高槻に出ている黄土色星マークに隣接する形で赤い救急マークが出ています。 この黄土色の星マークは1年経つと消えますので、来週には無くなります。
* 一番下に常に提示している、西暦400年頃から現在まで日本における大地震を網羅する Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] のマップを再度ここに載せれば:
大阪・京都・滋賀・岐阜は、断層による陸地直下型地震の多発地帯であり、常に警戒が必要な地域です。
ザッと目視で数えて17個の赤・青の丸マークがこの領域には在り、それで1600年ですので、約100年に一度は断層による陸地直下型大地震が起きている領域、と言えます。
* 防災科研さん提示のJ-SHIS地震ハザードステーション [J-SHIS Map] より、この地域の「主要活断層帯(赤い四角と線)」と「今後30年震度6弱以上の地震に見舞われる確率分布」(これは2018年版ですので、2018年1月1日からの30年、だと思います)を示しますと:
であり、赤紫の地域が26%〜100%の確率となっています。
この2018年版がいつ公開されたのかは不明ですが、2017年版でも高槻は同じ赤紫色でしたので、「J-SHIS地震ハザードステーションも、2018年6月18日発生の大阪北部地震・震度6弱を26%〜100%の確率で予測していた」という事になります。
この地図に外部からN-E座標が入ればもう少し確実に地震発生ヶ所が示せるのですが、現時点では入らないようです。
お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました。
そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。
= 以下、2019-06-13 迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =
赤マークは東進圧力、青マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。
救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震、救急マークが通常のM5.0以上地震を予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。
[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。
= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =
東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです。
ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。
南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。
= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =
東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ東域です。 凡例は36kmマップと同じ。
次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。 岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。
東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。
相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震・関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。
次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震・関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]
東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ西域です。 凡例は36kmマップと同じ。
南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。
次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]
ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。
・ 和歌山と三重県境南東沖に出ている赤い救急マークは、日付2018_08_29 M3.3 N33.45 E136.17 深さ30km の地震です。
・ 紀伊水道南側に出ている赤い救急マークは、日付2019_02_11 M3.8 N33.58 E134.45 深さ33km の地震です。
・ 30kmや33kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。 この深さが20km〜25kmとなるとプレート境界ですので少々危険となります。
参考までに西暦400年頃から現在まで日本における大地震を網羅する Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] より南海トラフ周辺を拡大すれば:
となります。
= まとめです =
* 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は5月現在多少ですが減少に転じています [2019-05 地震の予測マップ ここ26年間の北西太平洋地域・地震放出エネルギー推移を観測する! - 地震の予測マップ] 。
* 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。
* ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]
・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]
・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら。 [地殻変動情報] javaがインストールされている必要があります。
・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ。 [太陽黒点数の推移を追う]
= 以上です =
謝辞: 本予測は「気象庁・文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。
免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。
引用:
[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。
[3] 気象庁|震源データ