地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-06-11 地震の予測マップ 国土地理院さん地殻変動・水平方向変動マップに加え垂直方向変動マップも表示します!今日の地震解説

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 記事のアップは毎週、月曜・火曜・木曜・土曜の午前零時半頃になります。

 防災科研さんから午前零時に2日前の詳細データが公開され、もって1年分のデータ解析を行ないます、題名先頭にある日付が解析データ1年分の最終日です。

 

= 最新地震情報月12日(M3.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上震源位置

 6月12日19時35分、宮城沖でM4.1、深さ50km、震度2。アフタースリップ起因・太平洋プレートスラブ内地震

 

 

今日の地震解説: 国土地理院さん地殻変動・水平方向変動マップに加え垂直方向変動マップも表示します!

 国土地理院さんの地殻変動マップですが、従来より垂直方向の変動マップも出ていたのですが、私は表示・提示していませんでした。 今回、南海トラフ評価検討会06-07で:

(長期的な地殻変動
GNSS観測等によると、御前崎、潮岬及び室戸岬のそれぞれの周辺では長期的な沈降傾向が継続しています。

と出ていましたので、垂直方向の地殻変動マップも表示する事に致しました。 GNSSとはGPSを含む地殻変動観測システムの名称で、GPS以外の観測方法も含むのでこのような名称になっていますが、私はGPSと言っています。(GNSSで分かるのはプロの方でして、そのような方はこのブログはまず読まれませんので)

 

 現在、基準点はすべて九州西端の五島列島・福江(四角表示)です。

全国で1年間の水平方向変動量は、[地殻変動情報] ベクトル長50%表示で、

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硫黄島のブッ跳んだラインは火山噴火に伴う特異な変動で、無視して下さい。

 

水平方向のベクトル長50%表示の関東・中部は基準点が福江で、

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垂直方向のベクトル長50%表示の関東・中部は、青は沈降、赤が隆起で:

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この図が少々見にくいのは、青の沈降矢印のスタートポイントが赤点で示されているからです。

 

水平方向にて御前崎・潮岬・室戸岬を拡大すると:

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これを見ますと、渥美半島西端の西北西への変動量は、御前崎・潮岬・室戸岬と比べそれほど違いはありません。

 

垂直方向にて御前崎・潮岬・室戸岬を拡大すると:

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御前崎・潮岬・室戸岬は同程度の沈降を示していますが、渥美半島西端は多少の隆起を示しています。


 所で、凡例を見ると1cm移動量の赤線がどのマップでも常に長さ一定ですが、これはベクトル表示を50%とした際の1cmであり、水平変動量を注意深く見て頂ければ分かりますが、どのマップでも変動量は同じ長さになっています。 福江を共通の基準点としているので、こうなります。

 最後の垂直方向変動マップを見ると、確かに御前崎、潮岬、室戸岬は沈降していますが、これは福江に対してであり、福江が隆起していれば御前崎等は沈降していなくても沈降と出る訳で、本当に御前崎等が沈降しているのかどうか?は分かりません。

この辺りに、基準点を設ける垂直方向変動マップ表示の限界があります。 話としては水平方向でも同じなのですが、水平方向は360°表示されるので情報量が多く、かつ垂直方向に比べ変動量が大きいので内容を何とか読み取れる印象があります。 それに対し、御前崎等の垂直方向の1年間変動量は5mm〜10mm前後と推定され、これですと福江がチョット隆起していたらそれでオシマイと思わせるものがあります。

 一方、南海トラフ評価検討会で使用しているデータは、御前崎等のGPSデータを直接使っていると考えられ、このような問題は起きないのだろう、と思っています。(私は、各観測点のGPSデータは静止衛星に対する距離空間座標で直接出るのだろう、と思っており、このように書いています)

 まぁ、色々とありますが今後は、水平・垂直方向変動量を合わせて月一回の報告としてアップしてゆきたい、と考えております。

 

お付き合い頂きまして、誠にありがとう御座いました。

 

 

  

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 以下、2019-06-11 迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

 和歌山と三重県境南東沖に出ている赤い救急マークは、日付2018_08_29  M3.3  N33.45  E136.17 深さ30km  の地震です。

 紀伊水道南側に出ている赤い救急マークは、日付2019_02_11  M3.8  N33.58  E134.45 深さ33km  の地震です。 

  30kmや33kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。 この深さが20km〜25kmとなるとプレート境界ですので少々危険となります。

参考までに西暦400年頃から現在まで日本における大地震を網羅する Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] より南海トラフ周辺を拡大すれば:

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過去1600年間に起きた日本の主な地震の震央。赤:M7以上、それ以外の地震青:死者有り紫:最大震度6以上

となります。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は5月現在多少ですが減少に転じています [2019-05 地震の予測マップ ここ26年間の北西太平洋地域・地震放出エネルギー推移を観測する! - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。

 ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら [地殻変動情報] javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室