地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-05-11 地震の予測マップ 5月10日の日向灘地震を読む!地震のショートショート解説

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= 最新地震情報月12日(M3.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上震源位置

 5月12日05時47分、奄美大島近海でM3.4、深さ10km、震度1

 5月12日15時07分、日向灘でM4.3、深さ30km、震度3。日向灘が止まりません、30kmというとフィリピン海プレート地殻内か?

 

 

地震ショートショート解説: 5月10日の日向灘地震を読む!

 5月10日、日向灘で発生したM6.3について関連した事項を調べますと:

 現在、日向灘ではM7.1前後の地震発生確率が70%〜80%

          M7.6前後の地震発生確率は10%程度

であり、日向灘20年〜27年に一度程度で、M7クラスを起こす領域です [日向灘地震 - Wikipedia] 。 最後に起きたのは、1984年 (M7.1)であり35年前となりますから、いつM7クラスが発生してもおかしくありません。

これだけ日向灘地震が続きますと、日向灘が活動期に入ったと見てよいと私は思います、5月17日の南海トラフ評価検討会の報告に着目です。

 過去、日向灘地震が発生し、その後、南海トラフ巨大地震が発生したケースは:

  1941年11月19日、日向灘でM7.2

        1944年12月07日、昭和東南海地震M8.2

        1946年12月21日、昭和南地震M8.4

であり、日向灘地震の三年後に東南海地震、またその二年後に南海地震が発生しています。 これは、北西に移動するフィリピン海プレートが、まず日向灘で圧力を増してプレート境界の破壊を起こし、その後、三年かけて最後のエネルギーを溜めて東南海で、またその二年後に南海でプレート境界破壊を引き起こした、という事です。

南海トラフ巨大地震は100年〜150年に一度で現在の確率70%〜80%、最後に起きた上記1944年の昭和東南海地震が、75年前となります(これが半割れ、です)。

Wiki [南海トラフ巨大地震 - Wikipedia] によれば:

地震調査委員会による発生確率評価では、、、次回のM8クラスの地震昭和南地震から88.2年後と推定され、これをもとに70%〜80%程度の確率が計算された。

これは2034年となり、私は幅として±10年は取るべきと思いますので、2024年〜2044年のどこかである、と思います。

この88.2年なり2034年といった数字はメディアには一切挙がっていないと思いますが、このようにWikiでは論じられているのです。

 

 現在、6kmピッチ赤青マークマップ西域の紀伊半島沖には、かすかに赤い東進マークが出ているのですが、これは2016年4月14〜16日熊本地震の際の名残です:

2016-05-09 熊本地震発生直後は、九州から四国まで赤マーク東進圧力に覆われました。 ちなみに熊本地震の原因は、東南に拡大する沖縄背弧海盆なので東進圧力です。

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2017-05-09 一年後、九州の東進圧力は後退、静岡沖に東進圧力が切り離されました(慣性モーメント)。

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2018-05-09 二年後、九州の東進圧力はほとんど消滅、紀伊半島沖に東進圧力が残りました。

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2019-05-09 そして三年後の現在、かすかに紀伊半島沖に東進圧力が残るだけです。

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今回のフィリピン海プレートの北西進移動は、間もなく紀伊半島沖の赤い東進圧力マークを完全に消し去るでしょう。 紀伊半島沖に赤マーク東進圧力が出ていれば、フィリピン海プレートの西進圧力を減少させるので、南海トラフとしてはより安全なのですが、やがてすべて青マークの西進圧力下に入るでしょう。

でも、それで普通の状態なのです。

 似たような事は以前にも指摘したのですが、宇宙の徒然を語るブロガー「まさき りお(id:ballooon)さん」が、5月10日のブクマコメントで:

、、、和歌山沖の赤マークも減ってきてますね

と言われる状況そのものなのです。

そして、今回の一連の日向灘地震M6.3が数年後の南海トラフ巨大地震に連動するかどうかは、誰にも分からないでしょう。 常にワッチしてゆく他ありません

 

 

 

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 以下、2019-05-11 迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

現在南海トラフ三重・和歌山県境南東沖に出ているひとつの赤い救急マークは、日付20180829  M3.3  N33.45  E136.17 深さ30km  の地震です。 30kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-04 ここ26年間の地震放出エネルギーの推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。

 ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室