地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-05-09 地震の予測マップ 南海トラフ巨大地震で発生する津波災害・要チェック学びの旅は神奈川へ!今日の地震解説

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記事のアップは毎週、火曜・木曜・土曜の午前零時半頃になります。

実は、5月10日(金)は南海トラフ評価検討会が開かれたハズで、夕方には報告書が上がると思いスタンバっていたのですが、アップされませんでした。 10日午前に日向灘で発生したM6.3を最大とする一連の地震、これを評価するのに時間がかかっている可能性があります。 次週の17日には公開される、と思います。

 

 

= 最新地震情報月10日(M3.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上震源位置

 5月10日04時43分、日向灘でM5.6、深さ20km、震度3。

 5月10日08時48分、日向灘M6.3、深さ20km、震度5弱救急マーク上!

 5月10日09時07分、日向灘でM4.9、深さ10km、震度3。

 5月10日13時54分、日向灘でM4.2、深さ20km、震度1

 5月10日18時11分、秋田沿岸北部でM3.6、深さ20km、震度2。

 5月10日98時48分、茨城沖でM3.8、深さ30km、震度1。アフタースリップ起因・スラブ内地震

 5月10日20時40分、日向灘でM4.8、深さ20km、震度2。

日向灘は現在M7.1前後の発生確率が70〜80%と見込まれている領域で、2〜3日はM7.1レベルの地震に警戒が必要です。

緊急速報では救急マークに隣接と書きましたが、救急マーク上でした。

尚、これが直ちに南海トラフ巨大地震に連動するものではない、と思います。 [宮崎地震「直ちに南海トラフ巨大地震につながらない」 気象庁が見解 - 産経ニュース]

又、臨時会議はM6.8以上が発生したら、との事です [震度5弱 南海トラフと関係は | 2019/5/10(金) 17:47 - Yahoo!ニュース] 。 私はM6.8以上という事を知りませんでした、内閣府の資料に出ていたかな?もしくは内部規定が外に出てきた?

 

 

 

今日の地震解説: 南海トラフ巨大地震で発生する津波災害・要チェック学びの旅は神奈川へ!

 気象庁さんのサイト [気象庁|南海トラフ地震について | 南海トラフ地震発生で想定される震度や津波の高さ] より、南海トラフ巨大地震の最高津波の図です。
駿河湾~愛知県東部沖」と「三重県南部沖~徳島県沖」に「大すべり域+超大すべり域」を2箇所設定した場合の津波で、かつ満潮時、と最悪状態の場合です。 南海トラフ巨大地震の被害想定(第二次報告)(中央防災会議, 2013) より。

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 次が、2013年に制定された南海トラフ地震防災対策推進地域等の「南海トラフ地震津波避難対策強化地域の指定」で、30cm以上の浸水が地震発生後30分以内に到達する地域紫色で示しています。

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 ここで注意すべきは:

・ 浸水30cmに至るのに5分の地域も30分以内ですから、で提示されています。

・ の地域にお住まいの方は、必ず自治体さんのハザードマップで浸水深さと詳細な到達時間を確認して下さい。

・ そして、避難ルートと避難場所を確認し、避難訓練を行って下さい。

避難開始という意味では、30cm浸水に至る時間の方が最高津波高より重要で、最高津波高はどこまで逃げなければならないか?の目安となります。

この資料は内閣府サイトのpdf資料で:

http://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/pdf/nankaitrough_chizu.pdf

 

 今回は、国土交通省さんの [わがまちハザードマップ | 国土交通省] にて、津波ハザードマップ 関東 神奈川県  葉山市を選択して、学んだ内容を説明させて下さい。 葉山市さんのハザードマップから、神奈川県の「津波浸水想定について」へリンクされます。

 神奈川さんの場合、何しろ県レベルの資料津波浸水想定について(平成27年3月31日)」が凄いのです! pdfで、以下にあります。

http://www.pref.kanagawa.jp/uploaded/attachment/774580.pdf

平成 25 年 12 月に、内閣府が設置した「首都直下地震モデル検討会」から、発生間隔が2千年から3千年あるいはそれ以上とされる、相模トラフ沿いの最大クラスの地震など、最新の科学的知見が示されました。

このため、国の新たな知見を取り入れ、最大クラスの津波については、県民のいのちを守ることを目的として、想定外をなくすという考えのもと、予測を見直すこととしました。 

本県の沿岸地域における「津波高さ」または「浸水域」が最大となる、合計5つの地震による津波浸水予測図を、平成 27 年2月に、公表しました。

この見直した予測図を基に、浸水域と浸水深が最大となるよう重ね合わせた図面(津波浸水想定図)を作成し、津波浸水想定を設定しました。

選択された5つの地震とは:

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a、b が新しく追加された相模トラフ海溝型地震だそうで、M8.7という強烈な数字が挙げられています。 私はこの地震の事は知りませんでした。

c、d は元禄型地震で、大正関東大震災の前の元禄関東大震災の時の地震です。 現在、このタイプの地震発生確率10%程度です。

e の慶長型地震が1605年に発生した南海トラフ地震です。 震源地は不明な点が多いとされているようですが、津波は太平洋沿岸に押し寄せ房総半島まで甚大な被害をもたらしました(Wiki)。 現在、南海トラフ地震の発生確率は70%〜80%です。

各地区の最大津波高と到達時間と原因となる地震タイプは:

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そして最大津波高の地図が示されます。 青字は崖を含む場合だそうです。

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見にくい場合は、是非pdfを参照して下さい、16ページにあります。

地震が発生した場合、どこの地震だから到達時間は何分で最高津波高は何メートルといった判断は出来ませんので、一刻も早く逃げる事が肝心だ、としています。 その為には、普段から避難場所と避難ルートと避難訓練が必要となります。

実際、元禄型地震相模湾で発生しますので、30cm浸水に至る時間は数分と思われ、南海トラフ巨大地震の方がよほど余裕があります。

しかも新たに追加された相模トラフ西側や中央地震は、津波高最高が10数メートルで到達時間が10分程度ですから、これは強烈です。

 この資料は本当に凄い、と思います。 相模湾・相模トラフを抱えつつ、南海トラフ地震被害も受ける、という状況の中でよくここまでまとめられた、と感嘆致します。

この資料は、静岡県伊豆半島東側や東京都伊豆諸島や千葉県房総半島南端部にも使えます。

次回は、東京へ移動致します。

 

 

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 以下、2019-05-09 迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36km予測マップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6km予測マップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

現在南海トラフ三重・和歌山県境南東沖に出ているひとつの赤い救急マークは、日付20180829  M3.3  N33.45  E136.17 深さ30km  の地震です。 30kmがプレート境界か?というと少し深い(フィリピン海プレート地殻内か?)と思います。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-04 ここ26年間の地震放出エネルギーの推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。

 ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室