地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-04-21 地震の予測マップ 内閣府・津波避難・自動車で安全かつ確実に避難できる方策 、そしてアイディア!今日の地震解説

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= 最新地震情報4月22日(M3.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、マップ上震源位置

4月22日、本日は、報告すべきM3.0以上の地震はありませんでした。

 

 

今日の地震解説: 内閣府津波避難・自動車で安全かつ確実に避難できる方策、そしてアイディア !

 本日は、内閣府津波避難対策ワーキンググループさんが平成24年4月に行った [自動車で安全かつ確実に避難できる方策] を、まとめ報告するものですが、残念ながら題名から期待するほどの内容結果ではなく、3.11の分析結果レベルです。 私は津波に対し「自動車で安全かつ確実に避難できる方策 」などは無いのではないか?と思いますが、問題点は浮きぼりに出来ますので、よろしくお願い致します。

* 自動車避難を行った割合とその理由:

東日本大震災において自動車避難を行った人は全体の57%である。自動車を使用した理由について「車で避難しないと間に合わないと思ったから」「家族で避難しようと思ったから」「安全な場所まで遠くて、車でないと行けないと思ったから」という理由があげられている一方、「避難を始めた場所に車で来ていたから」「平時の移動には車を使っているから」といった理由もある。

参考として、過去の津波災害における自動車の使用率は:

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であり、かなり多い。

* 想定していた避難手段と実際の避難手段の関係:

事前に決めていた避難手段は、徒歩が約50%で最も多く、次いで自動車が約22%である。

しかしながら実際には全体の57%が自動車で避難しており:

事前に決めていた避難手段と東日本大震災における避難手段の関係をみると、事前に徒歩と決めていた人、事前に自動車と決めていた人ともに、実際に自動車を使用した理由は「車で避難しないと間に合わなかったから」「家族で避難しようと思ったから」という意見があげられた。

* 自動車避難と地形特性の関係:

平野部とリアス部では、避難速度、避難時間、避難距離、に若干の違いがあり、赤が徒歩、青が自転車、緑が自動車、です。

                            避難速度(km/h)   避難時間(分)            避難距離(m)f:id:yoshihide-sugiura:20190422163310p:plain

・ 避難時間に関しては、避難を開始した時間なのか?避難に要した時間なのか?はこの資料からは明確には分かりません。

・ 自転車が大きな役割を果たしている、と見えるが数は極めて少ない(13-30人)。

・ 助かった方々からのアンケートと捉えていいだろう。

・ 助かった方々という事であれば、避難時間は避難を開始した時間、と思える。

数は少ないが自転車が有効であれば、バイクはもっと有効、と思えます。

* 避難開始時間:

国土交通省の調査によると、東日本大震災において、地震が発生してから津波が来る前に避難行動を開始した人のうち、発災から15分後に避難を開始した人が最も多く、全体の80%が35分後までに避難を開始している。

これは3.11だからであり、津波到達時間が約20分であったからであり、南海トラフではそのような余裕はなく、場所によっては5分で津波は到達、3分で避難開始する必要があります。

* 自動車で避難する際の障害物として:

・ 車の渋滞......これに尽きるのですが原因として:

・ 避難しようと思っていた道路が通行止になっていた

・ 交差点の信号機が働かない

・ 踏切の遮断器が降りたままになる、または警報器が鳴り続ける

・ 地割れによる道路亀裂

・ 道路の液状化と、液状化によるマンホールの隆起

・ 路上駐車している自動車が邪魔だった

・ 目の前で電柱や柱が倒れて火花が散って怖かった

電車の乗客をどうするのか?という疑問も生じます。

通行止をどう捉えればいいのか?よく分かりません、マズいですよ、これは。

* 自動車避難と年齢層の関係:

国土交通省の調査※によると、自動車避難と年齢層の関係について、30歳代(461人)のうち、自動車で避難した人は61%であり、若い人ほど自動車で避難する割合が高い。また、高齢になるほど自動車に同乗して移動している。

この傾向は今後増々続くでしょう。

* [NHK東日本大震災アーカイブス 証言webドキュメント] は非常に優れた作品だと思います。 色々あるのですが、その中からひとつ [とにかく、高い所へ~NHK東日本大震災アーカイブス~] を挙げますと:

千葉さん夫婦は、海のすぐそばの店にいましたが、地震のあと津波が来ると確信して、車に母親を乗せ、海から400メートルほど離れた高台に移動しました。
津波が迫ってきたので、さらに高い裏山を目指して登り、助かりました。

地震が来たら津波は来ると確信して、どこの高台に逃げるのかはあらかじめ決めておいて、どこで自動車を捨てるのか、もあらかじめ決めておいて行動に移す事が肝要かと。

色々な資料に出ているのですが、自動車で逃げる場合、どこで自動車を捨てるのかが難しくなる、と言います、事前に決めておく必要があります。 その為にはどこに逃げるのかが一番なのですが。

* 先日報告した神戸市さんのガイドからですが:

人は30cmで逃げられなくなりますが、自動車は50cmで流され始めます。

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30cmが50cmになるのはアッという間です。

* アイディアとして:

大都市は別として、南海トラフ津波避難訓練なるものをやってみてはどうでしょうか?日時を決めてやるのです、15分で充分でしょう、道路がどれだけ混雑するか?が分かります。 それより悪くなるのです。 信号機をどうするか?は考える必要があります。 電車は止められないでしょうね。 ですが、どこに避難するべきか?が確認できますし、どこで自動車を捨てるのか?も確認できます、全員同時に。

 

 

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 以下、2019-04-21迄データ1年分による本日の地震の予測マップ =

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークは海底プレート地殻内M5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

[防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網]、[気象庁|震源データ] を参照しています。

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の確率が80%、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の確率が90%。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の確率が70%(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度の地震注意、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の確率が70〜80%。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-03 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか? もうしばらく見守る必要があります。

 ここで赤い救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室