2019-03-10 地震の予測マップ 気象庁地震火山部発表:南海トラフ地震の評価検討会・定例03-07まとめ!今月の地震報告
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赤マークは東進圧力、青マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。
救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震、救急マークが通常のM5.0以上地震を予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。
以下、2019年3月10日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]
= その前に最新地震情報3月11日(M2.0以上、震度1以上)です =
Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、緑の星が震源位置
★ 3月11日01時55分、宮城沖でM2.8、深さ50km、震度1。
★ 3月11日02時11分、福島沖でM5.9、深さ10km、震度3。
★ 3月11日02時24分、福島沖でM5.1、深さ10km、震度1。二回目
★ 3月11日03時34分、茨城南部でM3.4、深さ50km、震度2。
★ 3月11日03時44分、福島沖でM4.9、深さ10km、震度1。三回目
★ 3月11日06時50分、福島沖でM3.6、深さ20km、震度1。異なる場所
★ 3月11日07時14分、長野南部でM2.2、深さ10km、震度1。
★ 3月11日11時39分、和歌山北部でM2.8、深さ10km、震度1。
★ 3月11日15時37分、愛媛南予でM4.5、深さ40km、震度3。
今月の地震報告: 気象庁地震火山部発表:南海トラフ地震の評価検討会・定例03-07まとめ!
3月の定例会が7日に行われ、同日、気象庁より2月分の報告書がアップされました! 03-07報告書はこちら [気象庁|南海トラフ地震に関連する情報] 、以下、簡単にまとめます。
1. 地震の観測状況ですが、プレート境界固着状況に関しては特に目立った地震活動はなく、以下の深部低周波微動地震のみです。
(1) 四国東部・中部で、 1月23日〜2月9日まで
(2) 四国西部で、 2月1日から継続中
(3) 東海で、 2月2日〜2月10日まで
(4) 紀伊半島北部で、 2月10日〜19日、2月26日〜3月3日
(5) 四国中部で、 3月1日から継続中
2. 地殻変動の観測状況として
上記(3)、(4)の深部低周波微動地震とほぼ同期して、周辺に設置されている複数のひずみ計でわずかな地殻変動を観測しました。
3. 地殻活動の評価として
上記(3)、(4)の深部低周波微動地震と、ひずみと傾斜のデータに見られる変化は、想定震源域のプレート境界深部において発生した短期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。
2018年春頃からの九州北部の地殻変動及び2018年秋頃からの四国西部の地殻変動は、日向灘北部及び豊後水道周辺のプレート境界深部における長期的ゆっくりすべりに起因するものと推定しています。2018年12月以降は、豊後水道のすべりが顕著です。
これらの短期的ゆっくりすべり、および長期的ゆっくりすべりは、それぞれ、これまでも繰り返し観測されてきた現象です。
4. 総合判断として
観測結果を総合的に判断すると、南海トラフ地震の想定震源域ではプレート境界の固着状況に特段の変化を示すようなデータは今のところ得られておらず、南海トラフ沿いの大規模地震の発生の可能性が平常時と比べて相対的に高まったと考えられる特段の変化は観測されていないと考えられます。
解説:
* 要するに、特に異常な状態は観測されていない、と言っています。
固着状況というのはスロースリップしない固着領域の状況の事で、これがズレると大規模地震となります。 ここに変化は見られない、と言っています。
* 深部低周波微動地震とは何か?というと、Wiki [スロースリップ - Wikipedia] より、破壊を伴なわない地震にはスロースリップを含めて以下の3種があり:
① 深さ30 - 40 km - 深部低周波微動。P波S波の区別が不明瞭な周期0.5秒程度の振動現象で、数日程度継続する。
② 深さ30 km付近 - スロースリップイベント。地震動を生じない程度のゆっくりした断層のずれ運動。数年間継続することもある。
そのうちの一つ。
* 問題点: 上記「短期的ゆっくりすべり、および長期的ゆっくりすべりは、それぞれ、これまでも繰り返し観測されてきた現象」以外の、異常と思われる「② ゆっくりすべり」とは何であるのか、もしくは異常な①なり③なりは、分かっているのか? 分かっていれば「異常」は検出可能であるが、そうでなければ検出できない。
問題点の本質とは、この「異常」が何であるのか?であり、それが分からないまま測定を続けても、単に、そのまま地震当日の朝を迎えるだけの事になる。 但し、それは分からないが、分からないから測定を続けるのは無意味とは考えない、地震発生の先日深夜に分かり間に合わないかもしれないが、測定は続ける、とする考え方はあります。 前震が期待できない南海トラフは、何しろやっかいなのです。 で、私は、恐らく分かっていないのでは? とゲスの勘ぐりをさせて頂いてる次第です。
尚、明日は今月の地震報告として、南西諸島の地震予測マップを報告致します。 よろしくお願いします。
そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。
= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =
東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。
ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。
南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。
= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。 凡例は36kmマップと同じ。
次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想。 岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。
相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震・関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。
次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震・関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の発生確率が70%と予想(南関東直下地震)。 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]
東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。 凡例は36kmマップと同じ。
南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意。
南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。
次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震、救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。
南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意。[海溝で起こる地震 | 地震本部]
= まとめです =
* 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-02 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。
* 2019年がどうなるか?、もうしばらく見守る必要があります。
* ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。
最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。
・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]
・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]
・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら。 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。
・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ。 [太陽黒点数の推移を追う:3月度その2:太陽黒点数とSP500の推移 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]
= 以上です =
謝辞: 本予測は「気象庁・文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。
免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。
引用:
[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。
[3] 気象庁|震源データ