地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-03-08 地震の予測マップ 3.11を振り返る#その2:地震当日、3月11日午前零時半アップの予測マップはどうなっていた?今日の地震解説

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マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年3月8日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報3月9日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 3月9日01時08分、岐阜美濃中西部でM4.5、深さ40km、震度4。

 3月9日12時09分、福島沖でM3.5、深さ50km、震度1

 3月9日13時02分、新潟中越でM3.3、深さ10km、震度2。

 3月9日17時28分、紀伊水道でM2.4、深さ10km、震度1

 3月9日19時13分、千葉東方沖でM3.3、深さ10km、震度1

 

今日の地震解説: 3.11を振り返る#その2:地震当日、3月11日午前零時半アップの予測マップはどうなっていた?

 三日連続の3.11を振り返る、二日目をアップさせて頂きたく、よろしくお願い致します。 本日は本震発生の当日3月11日午前零時半にアップされたであろう予測マップを再現致します。 その前に、3.11本震M9.0について、Wiki [東北地方太平洋沖地震 - Wikipedia] よりその概要を引用致しますと:

東北地方太平洋沖地震は、2011年3月11日14時46分ごろに、日本の三陸沖の太平洋を震源として発生した地震である。地震の規模はマグネチュード(Mw) 9.0で、日本の観測史上最大規模だった。また宮城県で最大震度7が観測された。気象庁により震度7が記録されたのは、1995年の兵庫県南部地震、2004年の新潟県中越地震以来、観測史上3回目である。

津波については:

日本気象協会は、岩手県宮古市から福島県相馬市までの沿岸の津波高(海上での津波の高さ)は約8 - 9 mあったと推定した。一方、陸上の比較的海岸に近い地点での浸水高は、浸水した痕跡などから、岩手県から宮城県牡鹿半島までの三陸海岸で10 - 15 m前後、仙台湾岸の高いところで8 - 9 m前後としている。陸前高田市南三陸町宮古市などでは建物の4、5階まで浸水した。津波の溯上高(斜面を駆け上がった高さ)は、三陸海岸では30 m以上のところがあった。全国津波合同調査チームの調査によると、津波の遡上高は岩手県大船渡市の綾里湾において40.1 mにまで達したものが最大と見られており、この記録は明治三陸地震の最大記録38.2 m(同市綾里地区)を上回り、日本の観測史上最大の遡上高となった。

被災した人的被害は:

東日本大震災」と命名された本地震による日本国内の被害は、地震そのものによる被害に加えて津波・火災・液状化現象・福島第一原子力発電所事故・大規模停電など多岐に渡り、1都9県が災害救助法の適用を受けた。警察庁発表による死者および届出があった行方不明者の数は合わせて1万8,434人で、津波被害を受けた東北地方の太平洋沿岸を中心に関東地方や北海道でも死傷者が出る事態となっている。この死者・行方不明者数は、明治以降の日本国内における地震被害としては、関東大震災の約10万5,000人、明治三陸地震の2万1,959人に次ぐもので、阪神・淡路大震災の6,437人を大きく上回り、太平洋戦争後最悪の自然災害となった。

 再現評価当時、2011年3月11日午前零時半にアップされたであろう、2011-03-09地震の予測マップ、は以下の通り(マークが3.11本震)。

まず36km赤青マークマップ(これは2011-03-09予測マップの再現です):

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東日本は全面的に青マーク太平洋プレートの西進圧力下にあるのが分かります。

続いて6km赤青マークマップ中域(これは2011-03-09予測マップの再現です):

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3.11本震は青マーク周辺部にあり、一ヶ月間に多発したM5.0以上地震の白い☆マークにも隣接しています。 これだけ白い☆マークが集中すると危険である、という事です。

最後に救急マーク中域(これは2011-03-09予測マップの再現です):

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3.11本震位置は赤い救急マーク群に隣接しています。

* 予測に関する3.11の教訓: 3月11日午前零時半のアップをもって予測は終了で、これ以降は地震が14時46分に発生する事になります。

予測の観点から教訓をまとめると、2点あると思います。

第1に、白い☆マークが集中したら危険であると認識し警戒態勢に入る、事。

第2に、M6〜7クラスが起きたら2〜3日はもっと強い地震に注意する、事。

どちらもそれほど難しい事とは思えません。 現在、2点目は気象庁さんが既に「2〜3日は同程度の揺れに注意」という言い方で対応していると思いますが、私は「同程度ではなく、もっと強い揺れ」だろう、と思いつつ聴いています。 気象庁さんは、人々が不安に陥らないよう極めて配慮した喋り方を常に心掛けているのが聴いていて、よく分かるのですが、米国だったらどのような報道になるのだろう?といつも思います。

しかし、予測という立場からは、自然が3.09というあれだけ明確なメッセージ(M7.3,震度5弱,津波60cm,これを51時間前に)を発していながら、それを警戒&減災に全く生かせなかった悔いは残るだろう、と思います。

* 最後に: 3.09前震なり3.11本震なり、救急マークは何時から近くに出現していたのか?という疑問が生じます。 調べてみた所、1年前には近くに救急マークは出ていませんでしたが、半年前の2010-09-11予測マップには出ていました

これは発生半年前2010-09-11予測マップの再現です:

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明日は2011-03-11データを測定した日、即ち、2011年3月13日午前零時半の予測マップを掲載致し、11日一日でどれくらいの地震が発生したかを示します。 3.11の地震データが初めて観測された結果となります。 よろしくお願いします。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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ピンクの小さな★マークは、南海トラフ巨大地震発生ヶ所で、西から、1854安政南海M8.4、1946昭和南海M8.4、1707宝永M8.6、1944昭和東南海M8.2、1854安政東海M8.4。

南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨城・栃木での救急マークは要注意、関東大地震関東大震災の再来でなく、M6.7〜7.3の発生確率が70%と予想(南関東直下地震 茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベル、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-02 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか?、もうしばらく見守る必要があります。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う:3月度その2:太陽黒点数とSP500の推移 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室