地震の予測マップと時系列予測グラフ

地震発生ヶ所をポイント予測し、約14日間の地震発生を将来予測する

2019-03-01 地震の予測マップ 何故マリアナ海溝では巨大地震が起きなくて南海トラフでは起きるのか?今日の地震解説

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マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因等によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年3月1日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報3月2日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 3月2日06時03分、茨城沖でM4.5、深さ40km、震度3。

 3月2日12時23分、根室半島南方沖M6.2、深さ10km、震度4。救急マーク上!

 根室半島南方沖でM6.2が発生しました。 これが前震である場合に備えて2-3日は同程度かそれ以上の地震に注意、津波に警戒が必要です。 しかし、M6.2を起こしてその後12時間余震が全くない、というのは不気味です。 深さ10kmというのはかなり浅く、黄色い震央位置を見ますと、プレート境界の入り口になります。

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この地図は海底で大きな地震が発生した場合、理解する上で有効と思われるので、時間的余裕がある時には出すようにします。 それとも多少アップの時間を遅らせても載せるべきかもしれません、ただ、これ作るのに多少時間がかかるのです、悩み所です。

 

今日の地震解説: 何故マリアナ海溝では巨大地震が起きなくて南海トラフでは起きるのか?

 摩訶不思議なドールハウス物語を操り、多彩な音楽ジャンルを網羅するブロガー「ひつじ(id:nyanteicafe)さん」から:

マリアナ海溝に異変が起きたら、日本には地震なり津波の影響はないのでしょうか?

なる質問を頂戴致しました。 結論から先に言うと、マリアナ海溝で巨大地震は発生しない、という事なのですが、本日は、それは何故? そして日本海溝南海トラフは? に立ち戻りたい、と考えています。 よろしくお願い致します。

 Wiki [超巨大地震 - Wikipedia] によると、M9クラス黄色地震とM8クラス朱色地震は、以下の如く、世界の海溝にて発生していまして、

 

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ここで、世界の海溝を各種タイプに分類し、分析を進めます。

* プレート沈み込み角による分類(1979)

 沈み込み角から海溝を分類すると角が低いか高いかで分けられ、チリ型とマリアナ型になり:

チリ型:

比較的若いプレートが低角で沈み込み、プレート間の固着が強く、超巨大地震はこのような沈み込み帯のみで起る。

南チリ、カスケードの他、南海トラフがここに含まれる。

マリアナ型:

古いプレートが高角で沈み込み、プレート間の固着が弱く、プレート間の非地震性の滑りが大きく巨大地震は起こりにくいとされる。

日本海溝はそれほど低い沈み込み角ではなく、中間であってWikiには明示されていませんが、この二つの中間もあるのかな?と思います。 ともかく角度による分類は外部形状による分類なので、まずは重要な分類です。

* プレート間カップリング係数による分類(2012)
 そこでプレート境界がどの程度固着しているかを示すカップリング係数なるものを導入し、これが大きいほど地震のエネルギーが蓄積されている事を示す係数となり:

プレートの相対速度から推定される歪みの蓄積に対する、地震によって解放される歪みの比率である地震カップリング係数は、チリ、カスケード、スマトラ南海トラフなどは1.0に近いが、アラスカ、カムチャッカ、千島、日本海溝などは0.6前後、マリアナ、伊豆小笠原、琉球海溝などは0に近いと推定されている

超巨大地震は、プレート間カップリング係数が中程度以上(0.6程度以上)の沈み込み帯で起っている。

これはプレート間の移動速度を実測して出てきた係数による分類なので、こちらの方がより実態を正しく反映させている、と思われます。 尚、私はカップリング係数なるものを知りませんでした。

* 中間としての結論

 ここで中間結論として言えるのは、A:マリアナ海溝では巨大地震は起きない、B:日本海溝はチリ型とマリアナ型の中間であり3.11巨大地震は起こり得る状況にあった、C:南海トラフはチリ型に属しカップリング係数も1.0であり、破壊のエネルギーが充分蓄積されれば直ちに巨大地震を起こす状況にある、という事です。 ここに来て議論の対象は南海トラフに向かわざるを得ません。

* スロースリップ(2013)

 M4.5以上地震発生頻度とプレートの沈み込み速度との関係を取ると、沈み込み速度と地震発生頻度が比例する、という関係があります。 しかし、

例外的に沈み込み速度は比較的速いが地震発生数が極めて低いという比例関係から外れる地域があり、この地域ではしばしばスロースリップが見出されており、さらに超巨大地震はこの地域で起こっている事が見出いだされた。この「一見静かだが超巨大地震の起こる危険な地域」には南海トラフが含まれるという。

なるほど、これですね、スロースリップで騒いでいるのは。 しかしM4.5以上で調べた、というのは貴重な情報でした、ありがとう御座います。

 南海トラフ地震空白域か?

Wiki [地震空白域 - Wikipedia] によれば現在の地震空白域に含まれる南海トラフは:

駿河湾御前崎南方沖(相模トラフ)...... 東海と称される所です

高知県南海トラフ ...... 南海と称される所です

であり、浜松沖〜三重沖の東南海は含まれていない状況です。 要するに、南海トラフ全体が地震空白域、という事ではないようです。

* 結論:

  それにしても南海トラフのヤバさはカップリング係数が1.0と推定されている事と関連し、数日前に発生するそれなりに大きな前震が起きない、点にあります。 同じ係数1.0でも1960年チリ地震M9.5では前日にM8.2の地震が起きているのですが、南海トラフの場合は、チリ地震ほど大きくなく、すべて本震にてエネルギーを解放しているように見えます。 この南海トラフ前震問題は別途取り上げたいと考えています。

本システムではM3.0以上の地震を予測データとして採用していますので、2013年にスロースリップを測定したM4.5より約500倍精度を高めて観測している、と言えます。 従いまして、本システムで南海トラフに救急マークがそれなりの密度で出現したら危険である、となります。

あと、気象庁が発表する南海トラフ評価検討会の定例は異常がない場合で、臨時になった時が異常を感知した場合で、何をもって異常とするのかよく分かっていません、ここはもう少し調べます。

 本システムは、防災科研さん [NIED|防災科学技術研究所] から公開されたデータにより予測を行っております。 ここへのアクセスは1年単位で、この3月1日に2019年度のアクセスを継続するか否かの問い合わせがあり、無事に2020年3月31日までのアクセス権を得る事ができました。 感謝です。 私がアクセスしているのは「気象庁一元化処理 震源要素」と言われるデータベースで、実に地味なデータなのですが、ここにしか無いデータであり、これによって世界でも類のないポイントベースの地震予測が可能となった、と言っても過言ではない(と、私は思っている)です。 改めて、感謝です。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想。  岩手沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨木南部での救急マークは要注意、M6.7〜7.3の発生確率70%と予想(南関東直下地震関東大震災の再来ではない!)。 茨城沖・日本海溝西側の救急マークは確率80%でM7.0前後に注意、茨木沖・日本海溝東側の救急マークはアウターライズ地震に注意。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベルですが、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低 、2018年は上昇、2019年は減少に転じています [2019-02 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年がどうなるか?、もうしばらく見守る必要があります。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う:2月度その2:黒点はサイクル毎の磁極方向を持つ、の解説! - なぜ地球磁極は逆転するのか?]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室