地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-02-13 地震の予測マップ 津波地震とアウターライズ地震のヤバさとは?今日の地震解説

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マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年2月13日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報2月14日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 2月14日00時30分、伊豆大島近海でM2.5、深さはごく浅く、震度2。

 2月14日01時13分、伊豆大島近海でM3.4、深さはごく浅く、震度3。二回目

 2月14日01時23分、伊豆大島近海でM2.1、深さはごく浅く、震度1。三回目

 2月14日01時54分、伊豆大島近海でM2.0、深さはごく浅く、震度1。四回目、すべて完全に同じ場所

 2月14日12時50分、長野北部でM2.1、深さ10km、震度2。

 2月14日16時25分、国後島付近でM4.1、深さ20km、震度1

 2月14日22時04分、福島浜通りでM3.7、深さ20km、震度1

 2月14日23時22分、北海道日高地方西部でM3.5、深さ10km、震度2。

 

今日の地震解説: 津波地震とアウターライズ地震のヤバさとは?

 本日は、津波地震とアウターライズ地震のヤバさをより詳細にご説明致します。 Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] からの引用となります。

 事例として、津波地震・1896明治三陸地震 A、アウターライズ地震・昭和三陸地震 B、3.11(プレート境界地震)C を取り上げます。 すべて岩手・宮城沖です。

事例リストです:

ID 地震名称 地震の内容 M 深さ 死者
A

明治三陸

地震

1896

津波地震

震度は秋田4、岩手3、

津波@大船渡38.2m

8.2 不明 21,915人
B

昭和三陸

地震

1933

アウターライズ地震

震度は岩手・宮城・福島・茨木5、

津波@大船渡28.7m

8.1 不明 3,064人
C

3.11

東北地方

太平洋沖地震

2011

プレート境界地震

震度は宮城7、

津波@大船渡40.1m

9.1 24km 18,434人

何と言っても怖いのは津波地震 A の震度です。 三陸沖で発生した地震でありながら最大震度は秋田で観測された震度4で、津波被害を出した岩手では何と震度3です。 震度3では油断するでしょう、そして来襲した津波は大船渡で38.2mでした。 人的被害は2万人を超えており、これは 3.11 を上回ります。 

アウターライズ B は、そこまで極端ではなく岩手で震度5でしたが、大船渡に来襲した津波28.7mで、人的被害は3千人を超えました。

 本日の2019-02-13救急マーク東域に各事例をマークマップしますと:

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津波地震A は日本海溝のすぐ東側(右)で、アウターライズ B はその東側で発生しています。

この辺りを図解しますと:

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アウターライズとは海洋プレートが沈み込む手前の海底が盛り上がった場所を言い、この場所で起きた地震です B 。 津波地震 A はその左の傾斜角が急となった場所で起きた地震です。 どちらも大陸プレートが上部にないので、プレート境界地震3.11 C のように大陸を大きく揺らす事はないのですが、海底はしっかり揺れて大きな津波を発生させます。
特に津波地震 A の場合は傾斜角が付いての地震だけに大きな津波を陸側に向けて発生させたものと思われます。

 ここで、津波地震の例はそれほど多くなく、3件のみで:

・ 1896年明治三陸沖 M8.2、震度:秋田で震度4、津波:岩手大船渡で38.2m

・ 1983年日本海中部 M7.7、震度:秋田・青森で震度5津波:秋田八峰町で14m

・ 1993年北海道南西沖 M7.6、震度:奥尻島震度6津波奥尻島で30.6m

津波地震は震度に比べ大きな津波を発生させる地震、という事で津波生成メカニズムは色々あるようです。

* アウターライズ地震の例も少なく、大地震後に発生するケースが多いとの事で:

・ 1933年昭和三陸沖(1896年明治三陸沖M8.2の37年後) M8.1、震度:岩手・宮城・福島・茨木で震度5津波:岩手大船渡で28.7m

・ 2007年千島列島沖(2006年千島列島沖M7.9の2ヶ月後) M8.2、震度:北海道・青森県岩手県宮城県で震度3、津波オホーツク海沿岸地域に津波警報(1mを予想)観測値の記載なし

・ 2011年東北地方太平洋沖(3.11)の余震でアウターライズが発生している。 これは調べた所、2012年三陸沖M6.9・津波八戸港で21cm、2013年福島沖M7.1・津波記載なし、の2件です。

ここでWikiよりアウターライズ地震の説明です:

海洋プレートが陸地側に潜り込んだ歪みを解消するため陸地側プレートが反発した時に、プレート境界型地震が起こる。歪みはこれから沈み込む海洋プレート側(海溝よりも更に沖側)にもたまっており、海底が隆起している場合がある(アウターライズ・海溝上縁隆起帯)。この歪みはプレート境界型地震の発生によって解消されるとは限らず、プレート境界型地震の前後などに、解消されなかった歪みによってずれや割れが生じ、地震を発生させることがある。アウターライズ(海溝上縁隆起帯)で発生するため、アウターライズ地震と呼称される。

 結局、M8クラスが起きたら、揺れに係わらずともかく逃げる

又、B の北に救急マーク群が出ていて、3.11の後であり、ここでのアウターライズが気になります。

 昨日、多彩な食のアレコレや世の中の徒然を語る「おしょぶ〜(id:masaru-masaru-3889)さん」から、熊本でM2.Xが同じ場所で3回連続発生した件について:

同じ場所辺りで3回は、、、非常に怖い

とのご指摘を受けました。 が、このレベルでは全く心配する必要はありません

M2.0 とM3.0 とでは放出エネルギー量は33倍異なっており、M2.0 が33回連続してやっとM3.0 の1個分に相当するレベルです。 昨日はM2.0ではなくM2.Xでしたが、3回程度連続してもM3.0 の1個分にも満たない程度の大きさで、全く心配には及びません。

本日も伊豆大島近海でM3.4が一つとM2.Xが三つ来ましたが、全体でM3.6が一つ程度にしかなりません。 連続の場合、M4や5クラスが連続すると危ないのですが、そうでない限り特に問題はありません。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想され、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想されています。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨木南部での救急マークは要注意です、関東大地震関東大震災の再来ではありませんが、M6.7〜7.3の発生確率が70%と予想されています(南関東直下地震)。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベルですが、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意です。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は上昇しました [2019-01 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年は、2018年と同等かそれ以上の地震エネルギーが放出されると思われます。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [太陽黒点数の推移を追う:2月度その2:黒点はサイクル毎の磁極方向を持つ、の解説! - なぜ地球磁極は逆転するのか?]

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室