地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-02-06 地震の予測マップ 地震を巡る旅:和歌山・奈良・三重の地震を訪ねマップ!今日の解説

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マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年2月6日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報2月7日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 2月7日02時38分、岩手沖でM4.1、深さ30km、震度1

 2月7日16時58分、十勝沖でM4.9、深さ30km、震度2。

 

今日の解説: 地震を巡る旅:和歌山・奈良・三重の地震を訪ねマップ!

 本日は、和歌山・奈良・三重を巡る旅です。 地震本部さんサイト [都道府県ごとの地震活動 | 地震本部] には各地域の地震の特徴や過去事例が詳しく載っていますので、そこからの抜粋です。 Wiki [地震の年表 (日本) - Wikipedia] も参照します。 地震は1500年以降発生したものに絞っています。

 和歌山から行きます。

 和歌山県に被害を及ぼす地震は、主に太平洋側沖合で発生する地震と、陸域の浅いところで発生する地震です。  

 太平洋側沖合では、南海トラフ沿いでM8 クラスの巨大地震がほぼ100〜200年間隔で繰り返し発生してきました。和歌山県では、これらの地震震源域が内陸の一部まで達するため、強い揺れとなります。例えば1946年南海地震M8.0 では、県内のほぼ全域で震度5 相当の揺れが観測されました。また、その直後に大きな津波に襲われることが多く、津波の高さは高いところでは10m以上の高さになります。南海トラフ沿いで発生する巨大地震安政や昭和のように東海地震と南海地震と二つに分かれて発生する場合と、宝永地震のように1度に全体を震源域として我が国最大級の地震が発生します。和歌山県は、そのいずれの場合でも、地震の揺れや津波による被害を受けます。

 震源和歌山県内にあると推定されている地震の数はあまり多くありません。

和歌山で沈み込むフィリピン海プレート地震が発生しない、というのは不思議です。 ある程度の深さ(40km〜60km程度)が必要、という事なのでしょう。

 続いて奈良です。

 奈良県に被害を及ぼす地震は、主に陸域の浅いところで発生する地震と、沈み込んだフィリピン海プレート内で発生する地震です。

 1854年伊賀上野地震M7.3 では、被害は伊賀上野から奈良・大和郡山にかけての地域で著しく、奈良で死者280名などの被害が生じました。この地震木津川断層帯で発生したと考えられています。その他に、1936年河内大和地震M6.4 などに被害の記録があり、人的・物的被害の他に地面の亀裂や噴砂・湧水現象も見られました。
 沈み込んだフィリピン海プレート内で発生する陸域のやや深い地震としては、1952年の吉野地震M6.7、深さ約60km、が知られており、県内では死者3名などの被害が生じました。奈良県三重県の県境付近で発生した1899年の紀伊大和地震M7.0、深さ40-50km、もこのタイプの地震であると考えられ、県南部を中心に被害が生じました。
 1707年宝永地震では法華寺の塔が倒れるなど、寺社の大きな建物が長い揺れによって被害を受けました。

奈良まで来ると沈み込むフィリピン海プレート地震が発生しています。 尚、Wikiによれば吉野地震はスラブ内地震とされています。 これは海洋プレートが深く沈み込んだ先をスラブと称するからです。

 最後に三重です。

 三重県に被害を及ぼす地震は、主に太平洋側沖合で発生する地震と、陸域の浅いところで発生する地震と、沈み込んだフィリピン海プレート内で発生する地震です。

  南海トラフ沿いの巨大地震が、静岡県から三重県にかけての沿岸部で発生した場合には、その震源域が三重県の陸域の一部まで達するため、強い揺れに見舞われます。例えば1944年東南海地震では三重県のほぼ全域が震度5 から6 相当の揺れに見舞われました。加えて、津波を伴う場合が多く、過去には10m以上の津波に襲われます。さらに、フィリピン海プレート内で発生したM7 程度の地震であっても被害が生じます。例えば、2004年の紀伊半島南東沖の地震M7.4 でも、松阪市や津市で震度5弱の揺れを観測し、県内で8名の負傷者が生じました。
 陸域の浅い場所で発生した被害地震としては、1854年伊賀上野地震M7.3 が知られます。この地震により、伊賀上野付近で死者600余名、周辺地域を含めると約1,300の死者を出すなど、被害は伊賀上野から奈良・大和郡山にかけての地域で著しいものとなりました。この地震木津川断層帯で発生したと考えられます
 沈み込んだフィリピン海プレート内で発生した陸域のやや深い地震としては、三重県奈良県の県境付近で発生した1899年の紀伊大和地震M7.0、深さ40-50km、がこのタイプの地震であると考えられます。この地震では、県内で死者7名などの被害が生じました。

 三重は活断層直下地震、沈み込む海洋プレート内地震、海溝地震、海底上の海洋プレート、とすべてある事になります。

 ここは何と言っても南海トラフが特徴で、 [南海トラフ巨大地震 - Wikipedia] によれば:

南海トラフにおける海溝型地震は、一定の間隔で起こる「周期性」と同時に起こる「連動性」が大きな特徴となっている。さらに、南海トラフは約2000万年前の比較的若いフィリピン海プレートが沈み込んでおり、薄くかつ温度も高いため低角で沈み込みプレート境界の固着も起こりやすく、震源域が陸地に近いので被害も大きくなりやすい。南海トラフにおける、フィリピン海プレートユーラシアプレートとのプレート間カップリングは100%に近くほぼ完全に固着し、1年に6.5cmずつ日本列島を押すプレートの運動エネルギーはほとんどが地震のエネルギーとなっていると考えられている。

なるほど......そういう事ですか、少しスロースリップしてくれると助かるのですが。

 上記、域内、域沖、発生地震をリストします:

ID 地震名称 発生場所 M 死者
A 宝永地震 1707 南海トラフ和歌山県南方沖) 9.1 2万人以上
B 伊賀上野地震 1854 木津川断層帯三重県 7.3 1,300人以上
C 安政南海地震 1854 南海トラフ和歌山県南方沖) 8.6 数千人
D 紀伊大和地震 1889 フィリピン海プレート内深さ40-50km(奈良県三重県境) 7.0 7人
E 河内大和地震 1936 大和川断層帯大阪府奈良県境) 6.4 9人
F 昭和東南海地震 1944 南海トラフ三重県南東沖) 8.0 1,223人
G 昭和南地震 1946 南海トラフ和歌山県南方沖) 8.0 1,330人
H 吉野地震 1952 フィリピン海プレートスラブ内深さ60km(奈良県 6.7 9人
K 紀伊半島南東沖地震 2004 フィリピン海プレート内、深さ15km(三重県南東沖) 7.1 なし

上記、リスト地震の震央を、救急マーク西域にマークマップします:

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Kの2004年 紀伊半島南東沖地震は、南海トラフの南側フィリピン海プレート上で起きています。 ここは、日本海溝であれば、津波地震とかアウターライズ地震(揺れに比べ大きな津波が発生する)とかを起こす場所なのですが、そのような事はなかったようです。 これもフィリピン海プレートの沈み込み角が低角だからでしょうか?

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

f:id:yoshihide-sugiura:20190208001452p:plain

次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 根室沖はM7.8〜8.5の発生確率が80%と予想され、三陸沖北部・日高南部沖・日本海溝西側の領域はM7.1〜7.6の発生確率が90%と予想されています。 [海溝で起こる地震 | 地震本部] 発生確率は2018年1月1日を基準日として30年以内の発生確率です(以下同様)。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 相模トラフ北側の神奈川・千葉・東京・埼玉・茨木南部での救急マークは要注意です、関東大地震関東大震災の再来ではありませんが、M6.7〜7.3の発生確率が70%と予想されています(南関東直下地震)。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

f:id:yoshihide-sugiura:20190208001242p:plain

南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 南海トラフはまだ救急マークが少なく通常の注意レベルですが、日向灘はM7.1前後の発生確率が70〜80%と予想されており、要注意です。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は上昇しました [2019-01 ここ26年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年は、2018年と同等かそれ以上の地震エネルギーが放出されると思われます。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [2018-12 太陽黒点数の推移を追う!直近48ヶ月グラフ表示 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]  

 

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室