地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2019-01-25 地震の予測マップ 大正関東大地震・関東大震災を振り返り明日を知る!今日の寄り道

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはスロー起因によるM5.0以上M5.5程度までの地震救急マークが通常のM5.0以上地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

以下、2019年1月25日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報1月26日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 1月26日06時22分、種子島南東沖でM4.6、深さ20km、震度2。

 1月26日06時22分、栃木南部でM4.0、深さ110km、震度2。

 1月26日14時08分、根室半島南東沖でM3.6、深さ50km、震度2。

 1月26日14時16分、熊本北部でM4.4、深さ10km、震度5弱。1月3日発生の震度6弱と同じような場所で発生、 [気象庁が会見「今後も地震活動は当分続く」(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース]

1月3日発生の熊本の地震について、構造的な問題を解説した記事 [2019-01-05 地震の予測マップ 九州の地質構造!今日の解説 - 地震の予測マップ] です。

 1月26日17時23分、岩手沖M5.7、深さ30km、震度4。赤い救急マーク群の真中

 1月26日22時46分、奄美大島北東沖でM4.8、深さ60km、震度2。

 

今日の寄り道: 大正関東大地震関東大震災を振り返り明日を知る

 三周期に渡る南海トラフ巨大地震、日本史上最大の陸地直下型地震、をまとめた後には、関東大震災として知られる大正関東大地震を振り返る必要があります。 Wiki [関東地震 - Wikipedia] 及び [関東大震災 - Wikipedia] からの引用です。

まずは: 

大震災と呼ばれる災害では死因に特徴があり、関東大震災では焼死が多く、阪神・淡路大震災兵庫県南部地震)では圧死、東日本大震災東北地方太平洋沖地震)では溺死が多い。関東大震災において焼死が多かったのは、日本海沿岸を北上する台風に吹き込む強風が関東地方に吹き込み、木造住宅が密集していた当時の東京市(東京15区)等で、火災が広範囲に発生したためである。

 であり、地震と被害ついてのまとめです。

 大正関東大地震は、1023年(大正12年)9月1日関東地方南部・相模トラフを震源として発生した地震であり、

・ マグネチュード規模は諸説あるようですが、一般的には:

M7.9とされ、震度は小田原が震度7、東京・横浜は震度6と推定されています。

・ 実は震央がこれまた四説もあり、定まりません:

相模湾中央、相模湾北部、山梨県河口湖付近、神奈川西部とありまして、その中でも人によって0.1度くらいはズレがあります。

震央とされている諸説の場所をすべていつもより小さな★マークで示し、相模トラフを赤線でアップさせますと:

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こうなります。 これは本日2019-01-25の地図データを使っています。 ここで、赤い救急マークとの被り具合はまあまあかな?と思います。 相模湾と神奈川西部の救急マークが増えてきたら、この地図を注意喚起の意味で出した方がいいかもしれません。

しかし、房総半島南方沖の相模トラフ上の赤い救急マーク群は気になります。 ここで6kmマップ赤青マーク中域を見ますと、相模トラフ上は青マークで覆われており、赤マークが出ていません。 これは東進圧力が無い事を示しており、注意レベルですが危険レベルではない事を意味しています。

所で、1923年の技術レベルでM7.9の震央が定まらないというのも不思議な気がしますが、複数の地震が発生した地震の多元性が指摘されていて:

地震波の記録から本地震は3つの異なる発震点から始まった多元地震であるとされ、第一元は相模湾中央、第二元は丹沢山地方面、第三元は再び相模湾の小田原沖に戻ったとする説がある。

即ち、地震は、海溝で起きて陸地に移り再び海溝で発生した、とするものです。 私もこれが正しいのではないか、と思います。 点ではなく面として起きた、と。 従って上記★マーク、ほとんどの場所で地震は発生したのでしょう。

 被害:

京橋の第一相互ビルヂング屋上より見た日本橋および神田方面の惨状:By 大阪毎日新聞社 - 関東震災画報

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死者・行方不明 の総数は10万5千余とされています(理科年表)。

津波については:

静岡県熱海市 6m。千葉県相浜(現在の館山市) 9.3m。洲崎 8m、神奈川県三浦 6m。鎌倉市由比ケ浜で300人余が行方不明。関東大震災では、建物の倒壊と火災による被害が甚大で、津波地震動の被害を分離することが困難なため、津波に関する報告は断片的で、津波の全体像が明確になっていなかった。津波の高さは、鎌倉由比ヶ浜では局地的に9mに達し、逗子、鎌倉、藤沢の沿岸では5mから7mの高さの津波が到達した。

火災については:

能登半島付近に位置していた台風により、関東地方全域で風が吹いていたことが当時の天気図で確認できる。火災は地震発生時の強風に煽られ、本所区本所横網町(現在の墨田区横綱)の陸軍本所被服廠跡地で起こった火災旋風を引き起こしながら広まり、旧東京市の約43%を焼失し鎮火したのは40時間以上経過した2日後の9月3日10時頃とみられる。火災による被害は全犠牲者中、約9割に上る(当該の統計情報によれば、全体の犠牲者10万5385人のうち、火災が9万1781人を占めた)ともいわれている。火災旋風により多くの被災者が吹き上げられた。被服廠跡で被災した人の中には15kmほど離れた市川まで吹き飛ばされた人もあった。

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震災直後の火災により東京本所被服廠跡で発生した巨大な積乱雲。

10万人というと1945年3月10日の東京大空襲の死者数と同じで、都市部における大規模火災がいかに怖いか、という事です。

 次は何時起きるのか?

地震本部では2018年1月1日の算定にて今後30年の相模トラフに関する地震確率を以下の如く推定しています [海溝で起こる地震 | 地震本部] 。

相模

トラフ

相模トラフ沿いのM8クラスの地震 M8クラス
(M7.9~M8.6)
ほぼ0%~5%
プレートの沈み込みに伴うM7程度の地震 M7程度
(M6.7~M7.3)
70%程度

相模トラフ沿い:とは相模トラフ境界面で、プレートの沈み込み:とは相模トラフ北部のフィリピン海プレートが沈み込んでいるプレートの事であろう、と思われます。

大正関東大地震は1923年、その前の元禄関東大地震は1703年であり、その間隔は220年となります。 単純に1923年に220を足せば2143年となり、相模トラフ沿いの確率が低くなっているものと思われます。

しかしこれは、相模トラフ上ではM7程度の地震が30年以内に確度70%で起きる、と捉えるべきと思われます。 70%というのは決して小さな値ではなく、神奈川西部と相模湾が赤い救急マークで覆われたら要注意です。 その時には上記地図を出します、もしくは定期的に出した方がいいのかもしれません、明日の注意喚起のために。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状をレポートするhappy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 根室沖はM8が確度80%で予想されています。 [海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

相模トラフをもう少し見たい、という事で多少南へシフトさせました。

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相模トラフ上は青マーク群で覆われており赤マークはありません。 これは関東大地震関東大震災の再来について注意レベルであり危険レベルではない事を示します。

次がポイント予測・中域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 相模トラフ上の赤い救急マークは注意です、関東大地震関東大震災の再来ではありませんが、M7が確度70%で予想されています。[海溝で起こる地震 | 地震本部]

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。 現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークはM5.0からM5.5程度のスロー起因地震救急マーク がM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。

 

= まとめです =

 2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は上昇しました [2018-12 ここ25年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。

 2019年は、2018年と同等かそれ以上の地震エネルギーが放出されると思われます。

 ここで救急マークは、M5.0以上の地震ヶ所をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。

・ 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら [テクニカル事項]

・「地震の予測マップ」のデータ更新タイミングの説明はこちら [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・「太陽黒点数の推移を追う!」は別ブログへ [2018-12 太陽黒点数の推移を追う!直近48ヶ月グラフ表示 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]  

 

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室