地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2018-12-18 地震の予測マップ 日本海はどうして出来たか・背弧海盆?沖縄背弧海盆?今日の寄り道

マークは東進圧力、マークは西進圧力を示す圧力方向の解析表示です。

救急マークはM5.0以上の地震予測する注意ポイントで、6kmマップにあります。

スロースリップ [1] 起因にも対応して救急マーク予測注意ポイントは生成されます。

以下、2018年12月18日までのデータ1年分による解析&予測です。 [2], [3]

 

= その前に最新地震情報12月19日(M2.0以上、震度1以上)です =

Yahooさん [4] より掲載(元データは [気象庁] さん)、の星が震源位置

 12月19日0時18分、宮城沖でM3.9、深さ50km、震度2。

 12月19日4時23分、熊本中央でM2.7、深さ10km、震度1

 12月19日9時3分、徳島北部でM2.3、深さはごく浅く、震度1

 12月19日19時1分、新潟中越でM2.0、深さ10km、震度1

 12月19日19時25分、大阪北部でM2.7、深さ10km、震度1

 12月19日23時36分、徳島北部でM3.1、深さ10km、震度2。 本日2回目で多少異なる場所です

 

地盤によって揺れは大きく変わります 小さなMでも大きな揺れになる事があります。

耐震対策として、本棚・タンス等の転倒防止が必要です。 寝室は特にご注意下さい。 東京消防庁作成の「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」は大変参考になります。 是非、ご一読下さい。

東京消防庁<東京消防庁電子図書館><家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック>

 

今日の寄り道: 日本海はどうして出来たか・背弧海盆?沖縄背弧海盆?

今日の寄り道は、まず日本海はどうやって出来たか?です。 一応は理解しておかないといけない内容です。 海洋研開さんの記事2018年6月で、[日本海がどうしてできたか知っていますか?(海洋研究開発機構) | ブルーバックス | 講談社(1/2)] から簡単に引用させて下さい。

 今からおよそ2000万年前にユーラシア大陸から分裂した日本列島。次第に大陸と日本列島の間で海底が拡大し、日本海が生まれました。

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やがて西南日本は時計回り、東北日本は反時計回りに回り、現在の逆「くの字」型の日本列島の原型ができました。 1500万年前ごろに、日本海の拡大は終わったそうです。 ちょっとこの絵は苦しい感じ、です。

 所で、これは [地磁気とチバニアンのわかりやすい解説] にも説明があって、この時代の西日本の磁場は北東を向いており、東日本の磁場は北西を向いている、とあります。

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要するに、元々大陸の一部であった時は北向きであった磁場の方向が、大陸から分離された際、西日本は時計回り、東日本は反時計回りに回転したから、という事です。 これは分かりやすい。

 なぜ大陸の縁だけが引き裂かれて、日本海ができたのか、について、ひとつの可能性は、沈み込む太平洋プレートが摩擦で大陸プレートのマントルを熱し、玄武岩質の火山帯となって拡大し、日本列島を大陸から引き離した、とする考えです。

 ここで現在、伊豆七島には太平洋プレートが沈み込み、青ヶ島リフト、明神リフト、スミスリフトとよばれるくぼ地が出来ています(これを背弧海盆ハイコカイボンと言う)。 海底では火山活動が行われ、今まさに地殻が拡大しつつあります。 今後は日本海のように海底が広がっていくと考えられ、ここを調査しています。

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東海大学の海洋調査研修船「望星丸」にて海底の岩石を採取、分析した所、玄武岩質の岩石が見つかっています。 .......以下、かなり細かくなるので割愛。

 アフリカ大地溝帯は大陸の分裂だけれども、太平洋プレートの沈み込みも摩擦熱で火山帯を造り背弧海盆を造って大陸の縁をちぎり取る、という事のようです。

 背弧海盆Wiki [背弧海盆 - Wikipedia] レベルでは日本海背弧海盆で出来た、と言い切っています。

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 所で、同様の背弧海盆は九州南部・琉球列島から台湾にかけても考えられます。 活動中の背弧海盆を示す [背弧海盆 - Wikipedia] の図によれば ”Okinawa Trough BAB 沖縄背弧海盆” は活動中との事です。

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但し、Wiki本文中にOkinawa Trough BABの説明はありません、英文WIkiにもありませんでした。

沖縄背弧海盆が活動中であるとすると、九州南部から台湾にかけての東南変位圧力の原因である可能性があります。 熊本は年約2mm程度で中央から南下しており(GPSによる測定結果)、なかなか余震が収まらない原因が活動する沖縄背弧海盆の可能性があります。

また沖縄背弧海盆が活動中であれば琉球列島は東南方向に圧力を受けており、本文の伊豆諸島西方にある背弧海盆が成長中であればこれは西進圧力を発生しており、両者はフィリピン海プレートの中央で衝突する事になります。

 

そして被災地は今... [happy-ok3の日記] 地震・豪雨・台風と、被災地の現状を連日アップデート&レポートしている happy-ok3 さんの考えさせられるブログです、関心を持ち続けて欲しい と。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ36kmマップです =

東進西進圧力表示・ピッチ36kmマップです。

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南西諸島・伊豆諸島・小笠原諸島におかれましては、上図圧力表示にてマークが出ている所にご注意下さい。 M5.0以上の発生可能性がある注意ヶ所となります。

 

= 地震の予測マップ・ピッチ6kmマップとポイント予測です =

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ東域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・東域 救急マークがM 5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ中域です。 凡例は36kmマップと同じ。

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次がポイント予測・中域 救急マークがM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。

 

東進西進圧力表示・ピッチ6kmマップ西域です。  凡例は36kmマップと同じ。

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南海トラフは、上に赤マーク群・下に青マーク群が出ると危険です。

現在全体として注意レベルですが、危険レベルではありません。

次がポイント予測・西域 救急マークがM5.0以上の発生予測注意ポイントです。

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救急マークの予測ポイントはすべて注意、津波に警戒です。 

 

= まとめです =

本年9月の胆振地震は [北海道胆振東部地震 - Wikipedia] によればM6.6(防災科研さんのデータではM6.2)。 10月には国後島付近でM6.2が発生しています。

2017年の放出エネルギーは過去最低でしたが 、2018年は確実に上昇するでしょう [2018-11 ここ25年間の地震放出エネルギー推移 - 地震の予測マップ] 。 今後、海底で起きる津波を伴う海底海溝型地震と、被害が甚大となる陸地の浅い所で発生する陸地直下型地震に警戒が必要です。 またスロースリップとそれに伴う地震が太平洋沿岸で多発しています。

救急マークは、これら海底海溝型と陸地直下型とスロースリップ起因をピンポイントで予測しています。

 

という北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
北海道東部沖の千島海溝沿いで、東日本大震災のようなマグニチュード(M)9級の超巨大地震が、いつ起きても不思議はないとの見方を示した。
政府の地震調査委員「超巨大地震:北海道沖、M9地震予測 本州にも被害の恐れ」といった報道をするのであれば、注意喚起領域でM5.5クラスが来た時には「注意喚起情報」を出されるべきではないか、と思います。
政府の地震調査委員会

最後まで読んで頂き、ありがとう御座いました。 「地震の予測マップ」は、明日も報告致します。 よろしくお願い致します。

 東進西進の原理、東進西進の識別方法、等の説明はこちら。 [テクニカル事項]

 地震の予測マップのデータ更新タイミングの説明はこちら。 [データ更新タイミング]

・ 国土地理院さん提供の地殻変動マップはこちら 最新の地殻変動情報 javaがインストールされている必要があります。

・ 「放出エネルギーと黒点数の推移」は別ブログへ。 [2018-11 太陽黒点数の推移を追う!直近48ヶ月グラフ表示 - なぜ地球磁極は逆転するのか?]

 

= 以上です =

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています。 [2] このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、プログラムバグやデータ解釈ミス等も含め、ここで表示された結果について何ら責任を負うものではありません。

引用:

[1] スロースリップ - Wikipedia プレートがゆっくりと移動し大きな破壊を伴わずにエネルギー解放する現象ですが、プレート周辺には応力歪が伝搬され、これが原因で周辺では通常の地震が生じます。 「地震の予測マップ」ではスロースリップ起因の周辺地震を予測しています。

[2] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網

[3] 気象庁|震源データ

[4] 地震情報 - Yahoo!天気・災害

[5] 過去巨大地震マップ - 地震の予測マップ

[6] 国立天文台 太陽観測科学プロジェクト 三鷹太陽地上観測

[7] こよみの計算 - 国立天文台暦計算室