地震の予測マップと発震日予測

地震発生ヶ所をポイント予測し、度数分布から発震日を確率予測する

2017-12-06 地震の予測マップ (北海道・東北・関東・鳥取・岡山・四国を除く日本全国が注意対象、特に日向灘に注意)

東進西進の圧力ポイントを識別する地震予測です。 東進西進どちらも危ないです。

マグネチュード M6.5以上の地震を予測します。

2017年12月6日まで一年間の統計解析結果を示します。 [1,2] 拡大してご覧下さい。

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マークは東に向かう圧力、マークは西に向かう圧力がある地点です。

黄土色飛行機マークは31日以前かつ一年以内にM5.5以上の地震があった地点です。

飛行機マーク周囲に星が出ている所は続いて起きる地震に注意です。 飛行機マーク周辺に星が出ていなければ、エネルギーは解放され小康状態に入っています。

昨日と比較し、ほとんど変化はなく、南海トラフで赤青マークが入れ替わった程度です。

北海道でも星マークが見られる所は要注意です。

東北地方では東北地方太平洋沖地震の余震が収まったようで星マークが消えました。 しかし日本海側には注意ポイントが出ています。

関東・鳥取・岡山・四国(一部)では星マークが消えていますが、その他、星マークが出ている地域は日本全国すべて要注意です。

12月2日、霧島連山・新焼岳で火山性地震が一日150回を超えて気象庁が警戒を呼びかけました。 九州は全面的に赤マークが出ており九州南部・新焼岳周辺と日向灘は特に注意が必要と思われます。

星マークで覆われた南海トラフ日向灘も含めて長期に渡り要注意です。

星マークはM6.5以上の地震を起こす可能性のある注意ポイントを示します。 あくまでも可能性で注意喚起が目的です。 M6.5以上の地震は年に一度起こすか起こさないか、の頻度です。

ここで南海トラフと相模トラフの地図を上げておきます。 [6,7] プレートの説明はこちら。 [8]

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南海トラフ(赤線)          相模トラフ(赤線)

過去の巨大地震マップは大変役立ちます(これは財産です)

以下はWikipediaより引用した過去の巨大地震マップ(M7.0以上)です。 [3]

日本の主な地震の震央。赤:M 7以上青:死者有り紫:最大震度6以上。

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海底で星マークが出ていても過去マークが出ていない所は、まず大きな地震は起こりません。 陸地で星マークが出ていて過去マークがなくても、隠れ断層があれば地震を起こす可能性があります。 陸地星マークと過去マークが重なっている所は十分注意する必要があります。重要なのはコレ

北海道中北部にはマークがありませんが、2004年12月14日に留萌(ルモイ:宗谷岬南の日本海側)でM6.1の陸地直下型が起きています。

2017年・地震の放出エネルギーはこの24年間で過去最低

過去24年間の地震放出エネルギー推移です。 [4]  太陽活動周期のサイクル23とサイクル24の開始時期を示してあります。 [5]

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一番右側の棒グラフは2016年12月1日〜2017年11月30日までの一年で、この24年間で最低となりました。 問題は、この低レベルがいつ上昇に転ずるか、です。

次のM6.5以上クラスはいつ頃来るのだろうか?

ラス前のM6.5以上は2016年10月21日の鳥取県中部地震(M6.6)で、ラストは2016年11月22日の福島県沖(M7.4、東北地方太平洋沖地震の余震)でした。 この一年M6.5以上は起きていません。 放出エネルギーはこの1年間最低のレベルでしたので、今後1〜2年の内には上昇に転じM6.5以上クラスが来るものと思われます。

M6.5以上地震はマップ上どのような状況になるのか? という事例その3ですが

2016年4月16日に発生した熊本地震ですが、4月14日に前震が起きています。 まずその前震の前日4月13日の状況マップです。

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九州全域が星で覆われております。 ですが、直近30日以内のM5.5以上地震(白い飛行機マーク)は、九州にはありませんでした(九州にある黄土色飛行機マークは大分県南部で発生したM5.7で発生日は9ヶ月前の2015年7月13日)。 そして4月14日に前震が起きます。

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この日、前震は同じ緯度経度で2回(M6.5とM5.8)起きています。 そして4月16日に熊本地震(本震)が起きます。

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4月16日にはM7.3を筆頭にM5.5以上の地震が5回起きています。 一箇所は大分県北部で起こしています。 また中間の15日にはM6.4が熊本で起きています。 このように14日から16日にかけて一連の地震が8件(ひとつは大分県北部)発生した、という事になります。

熊本地震の場合、14日の前震と16日の本震との時間差が28時間と短かく、果してこのように短い時間差において有効な注意報が出せるかどうか難しい所です。 分析している余裕はないでしょうし、分析なしで自動で流すと言っても前震情報を自動でタレ流して大丈夫か(前震ではなく余震かもしれませんし、やはり分析&判断というフェーズは必要かと)、という疑問が生じます。 前震注意報というのは、実際には、かなり難しそうです。

過去事例のマップ紹介はこれにて終わりにさせて頂きます。

尚、本予測プログラムは過去事例17件について学習させて(M6.5以上地震についてはすべて)正しく予測出来るようにチューンしてあります。 [10] プログラムは今年8月〜9月にかけて開発し10月から稼働させています。 しかし、この10月からM6.5以上の発生はなく、要するに本予測プログラムの予測実績はゼロなのです。 予測プログラムと言いつつ予測実績がゼロと言わざるを得ないというのも辛い所なのですが、M6.5以上という対象が発生していない以上致し方ありません。 M6.5以上が正しく予測できた、という実績を確認するには今後1〜2年かかると思っております。

 

明日も報告致します。 (よろしくお願い致します)

測定は、N20°E120°からN47°E150°まで深さ120kmより浅い領域を45km正方グリッド・ピッチにてグリッド・メッシュ上をフル・スキャンし測定しています。 日本を取り巻くプレートの動きはこちら。 [8] プログラムはRubyで書かれており、地球儀表示はQGIS、グラフはPythonを使っています。 プログラム概略仕様はこちら。 [9]

屋久島・種子島周辺は過去7300年間大地震を起こした事のない領域で、見やすくする為マークを外しています(外す処理をしているのはココだけです)。

以上です。

 

謝辞: 本予測は「気象庁文部科学省が協力してデータを処理した結果」の「気象庁一元化処理震源要素」データ一年分(暫定)を「防災科学技術研究所」サイトよりダウンロードして解析しています[1]。 このデータによって初めて一般にリアルタイム解析が可能となったもので、構築にご尽力頂きました各国立大学、各官庁と関連する機関、都道府県と関連する機関、等の関係各位殿に深く謝意を述べさせて頂きます。

免責: 本予測は個人の推論によるもので、結果について何ら責任を負うものではありません。

引用: [1] 防災科学技術研究所 Hi-net 高感度地震観測網  [2] 気象庁|震源データ

[3] 地震の年表 (日本) - Wikipedia

[4] 地震の予測マップ 2017-11-30まで24年間の地震放出エネルギーの推移 - 地震の予測マップ

[5] List of solar cycles - Wikipedia

[6] 相模トラフ - Wikipedia

[7] 南海トラフ - Wikipedia

[8] 地震あれこれ (日本を構成するプレート群構造) - 地震の予測マップ

[9] プログラム仕様 (地震の評価マップ: 全体概要です) - 地震の予測マップ

[10] 2017-9-25 地震の予測マップ (東進・西進を識別 統計的観測) - 地震の予測マップ